クリシー広場から北へ少し歩いた住宅街にある、ブラジル食材店の10ユーロランチが素晴らしい。サンパウロ出身の美人マダムが切り盛りするこのお店は、ブラジルらしいおおらかで家庭的な雰囲気と笑顔で迎えてくれる。店内には小さなテーブルが所せましと置かれ、壁棚に豆やスパイス、ガラナジュースやポン・デ・ケージョの生地などの食材が並ぶ。
お目当てはブラジルを代表する料理「フェジョアーダ」(10€)。金曜日と土曜日に用意されている、ブラジルの国民食。黒インゲン豆とスモークした豚肉などを煮込んだスタミナ満点のシチューだ。
その前にまずはビールで乾杯。もちろんブラジルビールの「ボヘミア」か「スコール」。スコールは苦みもなく、水のようにゴクゴク飲める。おつまみには、コロッケの盛り合わせを。鱈(たら)とジャガイモを練った「クロケッチ・デ・バカリャウ」や、マニオク(キャッサバ)入りの生地で鶏肉をイチジクの実のような形に包んだモチモチ食感の「コシーニャ」など粒ぞろい。
メインのフェジョアーダは、リングイッサソーセージも入って、コクとうま味が充分に引き出されて止まらないおいしさ。ニンニク風味の効いたバターライスと、「コウヴィー」というキャベツの原種に近い青菜、そしてマニョックの粉を炒めた「ファロファ」が付け合わせ。ファロファはもちろん丹念に炒められた自家製です。さらにこの日はもう一品、「ムケッカ」あるいは「モケカ」と呼ばれる、白身魚と野菜を土鍋で煮込んだ郷土料理もあった。水を加えずじっくり煮込むのがポイントだそうで、これも付け合わせがご飯というのが嬉しい。
食後は苦みがクセになるマテ茶で、さっぱりヘルシーに。そしてブラジル原産の蒸留酒「カサッシャ」をお土産に購入するのを忘れずに。(高)
Brasiloja
Adresse : 16 rue Ganneron, 75018 parisTEL : 09.5056.9156
10h-20h。日休。