Baeckeoffe
春の到来で行楽気分も高まるこのごろ。手っ取り早く旅行気分を楽しむのにアルザス料理はどうだろう?モンパルナス駅近く、赤いくちばしのコウノトリの看板が目印の〈ル・ベック・ルージュ〉は、手軽にアルザス料理が楽しめると評判の店だ。
一番手頃なのは、タルトフランベ+グリーンサラダ+コーヒーで16€のセットだが、注目は昼も夜も頼める20€の日替わりコース。前菜かデザート+メインに、グラスワインか、ビールまたはソフトドリンク、そして食後のコーヒー付きだからお値打ちだ。料理はそれぞれ日替わりの2品から選べるが、どうせなら月曜日に訪れて、名物のベッコフBaeckeoffeを味わいたい。
ベッコフは、1日中ワインに漬け込んだ豚、牛、羊の肉と野菜を煮込んだ料理で、仕込みに時間がかかるため月曜のみのとっておき。見た目はポトフのようだけれど、ワインが入っているため味はブッフ・ブルギニョンなどのワイン煮込みに近い。ボリュームがあるので、もう一人いる場合は、違うものをオーダーし、シェアするのがいいだろう。
ニシンの油漬けにアンディーブやジャガイモをあしらった前菜もとてもおいしかったし、メインの日替わりのもう一品、タラ科の魚lieu noirの切り身のローストもシンプルながら気配りのある料理で、付け合わせのピュレの量にも大満足。
バームクーヘンに似たケーキ、ガトー・ア・ラ・ブロッシュのミラベル添えをデザートに頼んだが、ミラベルはとてもおいしかったけれど、ケーキは少しパサついていたので、シャーベットのほうがよかったかもとちょっと後悔。いずれにしても、2品26€、3品
30€のコースを頼めば、さらに幅広いメニューから注文でき、自家製フォアグラやスペアリブのキャラメリゼ、シュークルート、葉巻とチョコレートの風味がついたクレームブリュレ〈ゲンズバール〉など、ここならではの味に出会えるのも魅力的。（里）
Le Bec Rouge
Adresse : 46bis boulevard du Montparnasse , 75015 paris , FranceTEL : 01.4222.4554
月～日12h-23h。 - 日曜営業 - 祝日営業 - 22時以降営業
