ティポンシュで楽しい食事がはじまった。

 暖かい春の陽気。カリブ海の料理が食べたくなり、12区にある評判の店へ。
 のっけから「何を飲みますか?」とご主人のジョエルさん。グアドループ島出身のいい男。「もちろん、ティポンシュ!」。ライムと砂糖のバランスもいいし、5€にしてはラム酒もたっぷり。ひと口飲んだら海風が感じられそうで、元気が出てきた。島のダンス音楽、ズークも流れている。そしてアントレは、干ダラのかき揚げアクラと小さくて黒いブダン(どちらも5€)。からっと揚げられたアクラは、辛いソースを付けながら味わう。 そしてティポンシュをまたひと口。一緒に行った女性にブダンの食べ方を教えてあげた。「ナイフやフォークを使っちゃだめ。中身が飛び散ってしまうでしょ。手で持って端からチューチューと吸って、最後にしごけば、ほら、皮だけがきれいに残る!」。このブダン、柔らかに仕上げてあって、丁字の香りが匂ってくる。「母が作るんです」と自慢げなジョエルさん。友人が、ボクの真似をしてチューチュー吸いはじめたら、ジョエルさんの顔にも大きな笑顔が浮かんだ。
 メインは、 「いつも新鮮素材で、その日の気分で決めます」ということで、この日は食べたいと思っていた「court-bouillon」という魚料理はなかったけれど、本日のメニューから、チキンのコロンボと、チキンのブカネをとった。どちらも14€。コロンボはカレーのことだが、インドのものよりは辛さが押さえてある。辛さ不足の人は、超辛のペーストを加えればいい。ブカネは薫製された鶏のもも肉をグリルしたもので、初めて食べるユニークな風味だ。赤インゲンの煮込みやごはんがたっぷり付いてくるので、ココナツを使ったデザートまではちょっと無理。ということにして、かわりに、ティポンシュをもう1杯。ジョエルさんがカウンターから出てきて、またまたラム酒を注ぎ足してくれて、「ヤギcabriのコロンボや魚のクール・ブイヨンが食べたい時は、2日前に電話をください」。小さなお店なので予約した方が無難です。(真)


Le Fruit à pain

Adresse : 39 rue de Reuilly, 75012 paris
TEL : 01.4341.0726
火〜土12h-14h/18h-22h。月12h-14h。日休。