ハンガリーでのバカンスで記憶に残る料理は、名物のパプリカpaprikaがたっぷり入った、少々辛い豚肉や子牛の煮込み。ハンガリー・メディアテックのガボールさんおすすめのレストラン名も、そのままズバリ〈Le Paprika〉。
〈cuisine hongroise〉の中から、アントレはソーシソンなどの盛り合わせ(10€)とパラチンタPalacsintaという鶏肉をクレープ生地で包んだもの(9€)。メインは、子牛のグラーシュPörkölt(17€)と、ブダペストでも大人気のウィンナーシュニッツェルWienerschnitzel(17€)。そう、第一次大戦終了まではオーストリアとハンガリーは一つの帝国だったので、共通の料理も多いんですね。ワインはハンガリー産のピノ・ノワールの赤(1本32€)。
盛り合わされたソーシソンは、少々くん製風味があったり、香辛料がきいていて面白い。パラチンタには、辛くないパプリカ風味のクリーミーなソースがたっぷりとかかっている。
メインのグラーシュは、もちろんパプリカがきいたソースだが、ブダペストで食べたもののような辛味がなく、繊細な味付けだ。柔らかく煮上げる子牛肉にはこの方がよいのかもしれない。付け合わせは、ノケドリという粗くおろしてゆでた卵入り麺(めん)とキャベツのクリーム煮。麺は、大麦粉も入っているのだろうか、少々灰色がかっていて味に深みがある。ウィンナーシュニッツェルは、ブダペストでは、子牛の肉が実に薄くたたかれていて巨大だったが、この店のは、それほど大きくはなく、その分子牛の肉がかなり厚めで、肉好きにはたまらない。カリッと揚がっていて、マッシュポテトが付け合わせ。
デザートには、二人でリンゴのシュトゥルーデルAlmas rétesをとった。上品にシナモンが香り、東欧風にサワークリームが添えてある。ラストオーダーは23時半というから、映画や演劇の後の空きっ腹にも向いている。(真)
ハンガリー料理−Le Paprika
Adresse : 28 av. Trudaine, 75009 parisTEL : 01.4463.0291
食事は12h-23h30。無休。 - 日曜営業 - 祝日営業 - 22時以降営業