アンドレ・ブルトン周辺のシュルレアリスムのアーティストが作ったオブジェが中心だが、現代作家の作品も展示し、シュルレアリスムの現代性を問う。逆さにした白いハイヒールを鶏の丸焼きに見立てたメレット・オッペンハイムの『召使い』や、ガスバーナーから古代の女神像をイメージしたピカソの『ガスのヴィーナス』は今見ても秀逸。1938年の国際シュルレアリスム展を再現した部屋では、ケ・ブランリー美術館にあるような非西洋の文化のオブジェが、作家の作品と同等に展示されている。その造形的斬新さを見ていると、シュルレアリスムはこれらを超えられたのか、という疑問がわく。
3/3迄。火休。
ポンピドゥ・センター