「シュークルートは、豚のスネ肉の脂身が一番さ!」と6ページで書いていたら、無性にシュークルートが食べたくなった。シュークルートというと「brasserie alsacienne」と呼ばれる大きなブラッスリーに行くのが手っ取り早い。この、リヨン駅の大きな時計台が見えるブラッスリーは、列車に乗る前に食事をする時にじつに便利。大きなカバンも食事中預かってくれるスペースが用意されているのも、気がきいている。
隣のページでも強調したけれど、シュークルートは食べきれないことが多いので、アントレは避けること。お店の人も「それがトーゼン」という感じで注文をとってくれる。ボクは「Royale」(23.5€)にし、食べきる自信がない友人は「Classique」(18€)。ワインは ソミュール・シャンピニーSaumur-Champignyの軽い赤(1本25.8€)。
10分ほどで大皿で華やかに登場した「Royale」は、写真のごとく、モンベリアール産ソーセージ、フランクフルトソーセージ、アルザス名物白ソーセージ、ニンニク風味ソーセージ、豚の背肉、三枚肉、そしてスネ肉。そのスネ肉、皮は取ってあるが脂身付きで、大人のこぶし二つ分以上ある。友人は「すご〜い!」と眼を丸くした。「Classique」は、そのスネ肉抜きだ。
まず肉たちの下に隠れている熱々のシュークルートを味わう。薄めの塩加減で、酸味もほどほど。次にお目当てのスネ肉にナイフを入れ、脂身と一緒にほおばれば、幸せ感に包まれる。その後は、各種ソーセージとシュークルートを交互に味わっていくだけだ。白ソーセージの柔らかな風味、モンベリアールのくん製風味…。友人の「Classique」もきちんと減っていく。ボクのスネ肉も骨が見えてきた。すると友人が「その脂身、コラーゲンでしょ、味見したいわ」と言う。というわけで、二人の皿に残ったのはスネ肉の骨だけ!
シュークルートが苦手な人には、なぜか「brasserie alsacienne」名物になっている海の幸の盛り合わせや、いろいろな魚料理や肉料理が揃っている。(真)
L’Européen
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