寓話のようなアルバム

 3年前、ジャック・タチに捧げる 自作のCDが評判だった、アコーデオン奏者ミシェル・グラスコの新アルバム『Bagatelle』。前作同様、クラシックアコーデオンならではのエレガンスで繊細な音の響きを聴くことができる。  
 クラシックバレーの舞台をイメージに創られた、寓話のようなこのアルバムは、ページをめくるごとに翼の生えた琴音が夢の世界へと羽ばたいていくよう。ところどころに女性の語りや歌などが挿入され、作品のスパイスの役割を果たしているのも効果的だ。
 『Noël』は、ほのぼのとしたクリスマスの雰囲気、『Cortège』は、スカルラッティの鍵盤作品を思わせるテンポの速い華麗な演奏が絶品。表題曲の『Bagatelle』では、蛇腹が力強くうねり、鮮明な輪郭と色彩感、絶妙なバランス感があり、彼独特の美しく磨きあげられた音色がアコーデオンの表現力を拡大させていく。懐古調の『Romance』も、甘美でしっとりした余韻があり、印象的だ。(南)
Le Zèbre de Belleville :
63 bd de Belleville 11e
17日20h30。18€/ CD込みで25€。
予約はCorélia musique 01.4009.1283

★★★★ Michel Glasko