わが家の息子2人には、食事の際のテーブルセッティングと後片付け、自分たちの部屋の片付け・掃除、猫のトイレ掃除、たまに床のモップがけという家事のお手伝いが割り当てられている。何度も催促しないとなかなかやらないけれども、そういうルールになっているから、いやいやながらでもやっている。私や夫が忙しいときは、掃除機やアイロンがけをすることもある。
他の家庭でも、上記のようなことは子どもの役目になっているらしく、高校生の長男は「食器を洗ったり、親がいないときに自分のご飯を作るやつはけっこういる」という。わが家の息子たちも、週末の朝食や、親が2人ともいないときは、カレーライス、ミートソーススパゲティ、オムレツ、冷凍ピザくらいは作れる。
インターネットのアンケート調査を見ると、フランスのアド(中高生)の家事手伝いは、自分の部屋の掃除、テーブルセッティング、食器洗い、掃除機かけ・床のモップがけ、ゴミ捨てなどが上位にきており、なかには洗濯機を回したり、洗濯物を干したり、ちょっとした食材の買物をしたりと、日本の子どもに比べるとよく手伝いをしているように思う。
日本の実家に帰省したとき、息子たちが食後のテーブルを片付けたり食器を洗うのを見て、うちの母はしきりに感心していたが、フランスでは普通のことなのだ。息子たちがよその家庭によばれたとき、自分の食器を下げたり、食事の後片付けに参加することは当然のしつけだと見なされているように思う。私自身が子どものとき家事の手伝いをほとんどしていなくて、高校卒業して一人暮らしを始めたときに困ったので、息子2人には18歳までに一通りの家事を身につけさせたい。
「自分の部屋がきれいになるのは気持ちがいい」(長男)とか、「みんなですると、早く終わるからいい」(次男)と、息子たちも家事を手伝うことは頭ではいいことだと理解しているらしい。それなら、もっと進んでやってほしいのに。(し)