ラ・シテ・デュ・シネマ

本スタジオで撮影中の『Malavita』。ロバート・デニーロらが出演している。 真ん中でヘッドホンをつけているのがリュック・ベッソン。
本スタジオで撮影中の『Malavita』。ロバート・デニーロらが出演している。 真ん中でヘッドホンをつけているのがリュック・ベッソン。

 「ハリウッドに対抗したい」 とリュック・ベッソン。 

 リュック・ベッソンが手がけた映画の複合施設「ラ・シテ・デュ・シネマ(映画都市の意)」が今秋から始動した。9つの撮影スタジオに加え、新しく門戸を開いた映画学校エコール・ド・ラ・シテ、老舗のルイ・リュミエール写真映画学校、映画会社ヨーロッパ・コープが集まる。「ハリウッドに対抗したい」と闘志を燃やすベッソンの肝いりプロジェクトは、資金難で中断しながらも12年越しで成就。政治家や俳優、財界実力者を集めオープニング・セレモニーが催されたが、ジャーナリスト嫌いのベッソンは、外部には積極的に情報公開をしない。筆者も以前から取材依頼はしているが当然返答はなし。というわけで「直接行ってみるか」と現地に向かってみた。場所はパリ郊外のサンドニ市。メトロ13番線に乗りCarrefour Pleyel駅下車、徒歩7分。かつてEDFの火力発電所があったが、90年代はすでに廃墟化していたというこの場所で、ベッソンは『レオン』ら数本を撮影している。
 到着して最初に見えるのは駐車場。正面左は本社のある新社屋。右側は撮影スタジオだ。早速スタジオ入り口前で、若者を連れた先生とおぼしきマグレブ系男性がいたので話しかける。「授業を見学したい?いいよ!でも隣の本社に一応許可を取ってきて」と笑顔で言われる。おお、これは幸先が良い。小躍りしながら本社受付に着くと、やはりマグレブ系らしい恰幅の良い男性社員が眼前に立ちはだかる。そして今度は、「取材?絶対ダメ!来年以降」と冷たくあしらわれる。まあ、もっともな対応だ。私だってこんな怪しいライターが突然来たら嫌だ。惜しくはあったが、見学は断念。
 しょうがないので、建物外で若者に話しかける作戦に変更。聞くとみなルイ・リュミエールの生徒であった。彼らはラ・シテ・デュ・シネマ自体には好意的。だがエコール・ド・ラ・シテに関しては少し距離を置いた意見だ。「老舗である私たちの学校にくらべ、授業内容は定まってないし授業の場所も流動的。落ち着かなそう」だとか。とはいえ近い将来改善もされるだろう。なおエコール・ド・ラ・シテは授業料が無料。18?25歳の若者であれば「やる気」と「才能」だけが入学条件だ。ベッソンに負けない情熱があると自負する日本の若者は、ぜひ挑戦してほしい。(瑞)

ラ・シテ・デュ・シネマ全体図。 総面積は6.5ヘクタール。© Euromedia

ラ・シテ・デュ・シネマ全体図。 総面積は6.5ヘクタール。© Euromedia


 

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