サッカー界の大スター、PSGに移籍。

Zlatan Ibrahimovic

 サッカー1次リーグのパリ・サンジェルマン(PSG)は、2011年6月、カタール・インベストメント・オーソリティが株70%を所有して以来、ACミランの元監督レオナルドをスポーツディレクターに、カルロ・アンチェロッティを監督に据え、金に糸目をつけないスター選手獲得に乗り出している。短期間で欧州のメガクラブへという狙いで、7月17日には、ACミランの大スター、ズラタン・イブラヒモヴィッチ獲得に成功したと発表。手取り1400万ユーロという巨額の年収に、サッカー界だけでなく、一般人からも驚がくのため息が上がった。カユザック予算相は「世界が経済危機で苦しんでいる時に、余りにも不謹慎な額だ」と批判したが、PSG 側は、国に所得税などで2000万ユーロが入ると弁論。
 昨シーズンACミランで大活躍し、イタリアのセリアA得点王になったイブラヒモヴィッチは、1981年10月、スウェーデンのマルメ市に生まれる。父はボスニア人、母はクロアチア人だが、彼が2歳の時に離婚している。6歳の時からサッカーを始める。15歳の時に地元のマルメFFの選手養成所に入るが、金銭的に苦しく港湾荷役の仕事に就こうとする。幸いコーチの力添えがあり、サッカーひと筋の道を歩むことになる。1999年にマルメFFのレギュラー選手としてデビュー。その後はアムステルダム・アヤックス、ユヴェントス、FCバルセロナと欧州を代表するクラブで注目され、2010年にACミランに移籍。当時の監督がレオナルドだった。イブラヒモヴィッチは、ボールコントロールの華麗さ、195センチの長身を利したゴール前の空中戦での成功率、そしてテコンドー黒帯という競り合い時の強さで、世界5指に入るフォワードとして認められている。
 ただしアンチェロッティ監督の懸念は、彼の性格の荒さだろう。クラブの同僚ともめたり、審判に食ってかかったりといったトラブルは日常茶飯事、イエローカードの常連者でもある。
 また、こうしたカタール企業の、大金を投じてのスター選手獲得への批判も多い。たとえば元PSG選手のヴィカシュ・ドラソーは〈ソー・フット〉誌のインタビューで辛らつな発言をしている。「もうすぐ31歳の選手の移籍に4千万ユーロを払うなんて、おかしくて死にそうだ。PSGオイルダラー版は滑稽劇に近い。(…)カタール企業は、高ければそれでいいのだ。うまいワインのことなど少しも知らずに買いあさる人たちのように」。昨シーズン、レオナルドはアルゼンチン出身のミッドフィルダー、ハビエル・パストーレを4200万ユーロの移籍金でパレルモからPSGに引き抜いたが、最終的には年予算3500万ユーロのモンペリエSCに優勝を譲ったことは記憶に新しい。スポーツは金だけではない、根性とチームワークも大切、と思いたいのはサッカーファンの人情、今年もアンチPSGが増えそう。(真)

 

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