BD(コミックス)の欧州首都でもある。
知っていますか? BD(コミックス)の大作家のほとんどがベルギー人だということを。〈タンタン〉と〈クックとプッケ〉の生みの親エルジェ、〈ガストン・ラガフ〉のフランカン、〈スマーフ〉のペヨ、〈ラッキー・ルーク〉のモリス…。ブリュッセルの町を歩いていると突然、壁いっぱいに描かれたコミックスのヒーローたちにでくわす。「あっ、タンタンとミルー!」、「ラッキー・ルークが壁に看板書いてる」と子供たちも大喜び。
〈Centre Belge de la Bande Dessinée ベルギーBDセンター〉もある。オルタ設計のアール・ヌーヴォー様式の建物内にあり、1階には6万冊のBDを蔵する図書館、ブティック、カフェ。2階にはどうやってBDができあがるかを示すパネル、スタン・リーの『スパイダーマン』などの原画を展示。3階ではベルギーBDの変遷を追っている。1929年の〈タンタン〉から1959年の〈ブールとビル〉まで、どうやってベルギーがBD王国になったかがわかるようになっている。ここの入場券で、通りを挟んである〈Musée Marc Sleen〉にも入ることができる。マルク・スリーンも〈ネロ〉シリーズで名高いBDの大家。吹き出しがフラマン語(オランダ語の方言)なので、フランスではあまり知られていないが。
〈Musée du jouet 玩具博物館〉にも寄りたい。ビデオゲーム以前のおもちゃたちの世界。人形、自動人形、ミニチュアの城や機関車…。一部は触って動かすこともできる。ごちゃごちゃっとした陳列が散らかった子供部屋のようで感じがいい。
南駅から遠くないところに、モロッコ人経営の魚好きにはたまらないレストラン〈L’Océan〉がある。店内に入ると、魚屋のように数々の魚やエビが並ぶ。食べたい魚を選ぶと焼いたり揚げたりしてくれるのだ。イワシ、スズキ、サケ、イカ、エビの串刺しなどはキロ20?、まぐろ、クルマエビ、アンコウなどはキロ35€、一人500グラムは食べられる。フリットがついてくるが、オリエンタル風サラダがうまい。アルコール飲料がないのがちょっと残念だけれど。(ダ)
Rue Haute
ブレイクとモーティマー。Rue du Houblon
〈ネロ〉シリーズ。 フラマン語の タイトルに注目。
〈Centre Belge de la Bande Dessinée ベルギーBDセンター〉ヴィクトル・オルタ設計の ガラス天井や手すりが美しい館内。
タンタン『月世界探検』の ロケットもある。
〈Musée du jouet 玩具博物館〉
〈L’Océan〉
イカのリング揚げ、 ヒメジのグリルが 最高。手前が オリエンタル風 サラダ。