ピカソ美術館裏の人気店。同じマレ地区に、この夏オープンしたばかりの姉妹店〈jaja〉(3 rue Sainte Croix de la Bretonnerie 4e )もあるが、食材へのこだわりと気持ちのよい2階席があるこっちの店でランチをとることにした。ピカソ美術館は現在改装中で2012年まで閉館しているが、大きな窓から緑豊かな美術館の裏庭が望め、のんびりと気持ちがいい。
日替りのランチは前菜+メイン、またはメイン+デザートが15€、3品で20€とリーズナブル。私は日替りを取り、友人はアラカルトで注文することにした。定評あるワインは、グラス(4.5€〜)でも選択の幅があっていい。前菜は、最近の人気素材、スライスすると白とピンクのうずまき模様が現れるビーツに、粗塩とパセリ、オリーブ油をたらしただけのサラダ。添えられたビーツのコンポートと一緒に口に入れると、粗塩がビーツの甘さを引き出してくれていいバランス。友人が取ったヴァンデ県沖、ユー島産白マグロのくん製(12€)は、ここの名物のひとつ。クリームが添えられてくるが、プレーンなほうが、なめらかな舌触りと、よりくん製味が感じられておいしいと思った。
メインは蒸したタラの切身に、海藻バターのソースがたらり。緑鮮やかなサヤインゲンとチェリートマト、ラディッシュが添えられフォトジェニックだ。しゃきっと歯ごたえが残るインゲンのおいしさに、フランス人たちもようやく目覚めたかと感激。友人のパスタのリゾット(16€)は、プツプツとした食感が楽しい粒状のパスタに、パルメザンの簿片とジロル茸がのり、キノコ味の深みのあるクリーミィなソースで仕上がっていてリッチな味わい。
デザートは、bogatoのサブレが添えられたアイスクリームなどもあって迷ったが、結局、本日のデザート、フランボワーズのソルベ添えのモモのポワレにした。ちょっぴりスパイスの香りがして、食事を締めくくるのにぴったりの軽さだった。
夜にここを訪れるなら、前菜に生ハムなどを取ってゆっくりワインを傾けるのがおすすめだ。(里)
Glou
Adresse : 101 rue Vieille du Temple , 75003 Paris , FranceTEL : 01.4274.4432 M°Filles du Calvaire
12h-14h30/20h-23h。 無休 。 - 日曜営業 - 祝日営業 - 22時以降営業