さや付きのグリーンピースが出回っている。今を逃すと食べられなくなるものだから、一度は味わいたい。缶詰や冷凍物よりは割高だが、柔らかな甘みをもったおいしさは、それを補ってもおつりがくる。このグリーンピースを、やはり春がうまいとされている子羊肉と煮込んでみよう。骨付きのままのくび肉が、煮込みに適している。4枚、切り分けてもらう。
まずグリーンピースをさやから出す作業。さやから出すともとの40%くらいの重さになってしまう。次はほかの野菜の下準備。ニンジンもカブも葉がついているようなみずみずしいものがほしいな。カブは皮をむいてから二つに切り分ける。ニンジンも皮をむいてから縦に二つに切り分ける。小さなタマネギは葉の部分を切り落としたものを5、6個用意する。トマトは湯むきしてから八つに切り分ける。ベーコンはラルドン形に切る。子羊肉は余分な脂身を切りのぞく。
ココット鍋にオリーブ油をとり、あらかじめ塩、コショウした子羊肉を、中強火で炒め、両面にきれいな焼き色をつける。ニンジン、カブ、ベーコンを入れてしばらく炒め、グリーンピースを加える。全体を混ぜ合わせ、グリーンピースの色が鮮やかになったところで、白ワインと水それぞれ1カップを加える。ここで、トマトと押しつぶして皮をとったニンニク、角砂糖1個、ローズマリー一枝も加えたブーケ・ガルニを入れ、弱火に落とし、フタをして20分ほど煮込んでいく。二度ほど木のヘラで大きく混ぜ合わせたい。水気がなくなっているようならカップ1杯の水を足し、塩とコショウで味を調え、もう一度フタをしてもう10分ほど煮込みます。
でき上がりは、グリーンピースが柔らかいけれどかすかに歯ごたえが残っているという感じです。大きい鍋がなくてむずかしそう、という人は野菜だけを別に煮込み、子羊肉を別にフライパンで焼いてもいい。
ワインはコット・デュ・ローヌの赤か、シャルドネー種のまろやかな風味の白。(真)
4人分:子羊のくび肉800グラム、ベーコン100グラム、さや入りグリーンピース1キロ、新カブ4個、新ニンジン4本、葉付きタマネギ4個、トマト1個、ニンニク2片、ローズマリー入りブーケ・ガルニ、角砂糖1個、白ワイン、オリーブ油、塩、コショウ