ハイハイからつかまり立ちを始めた子、伝え歩きしている子、1歩2歩と歩き始めている子などなど、この時期のべべの成長はまさしく十人十色。早く歩く姿が見たくて焦る気持ちも分かるが、その子なりに準備ができれば早かれ遅かれ、歩く日は必ず来るのでべべのペースを見守ってあげたい。歩行器trotteurは親の手が離せない時などに便利だといわれるが、日常的に使用すると、移動に力を必要としないこともあり、歩行に必要な筋肉や骨が鍛えられないし、ちょっとした段差で歩行器ごと転ぶなどの事故が多い。
いずれにせよ、この時期のべべは目が離せない。あらゆる場所でつかまり立ちしては後ろにバタンと倒れ、ローテーブルやソファによじ登ってはバランスを崩して落ちそうになる。本人は新しい世界の発見が楽しくて仕方ないようだが、見ている方はハラハラドキドキ。そろそろ自宅の安全対策を本格的に考えなければならない時期だろう。キッチンや階段の入り口にはベービーゲート。目に見えるコード類は専用のカバーをするか、ガムテープなどで固めて床などに貼り付ける。使っていないコンセントはコンセントカバーをし、低い家具の角も同じくガードする。これらはベビー用品店や日曜大工用品店で購入する。このころのべべは考える力がついてきていて、欲しいものやしたいことを言葉やしぐさで示したりする。言葉の意味を理解して、例えばママが「ちょうだい」というと、手に持っているものを渡したりする。言葉が急速に発達する時期なので、しゃべりかけはゆっくりはっきり分かりやすい言葉を選んで何度も繰り返してあげよう。離乳食も順調に進んでいれば、すっぱいとか苦いなどの新しい味覚にチャレンジさせてみたい。スパイスは刺激の弱いものを少しずつ取り入れる。母乳にしろ哺乳瓶にしろ、まだまだミルクは大切な栄養素なので、粉ミルクが苦手な子には、ヨーグルトやフロマージュ・ブランなどで代用する。9?12カ月の間には3回目のB型肝炎hépatite Bの予防接種がある。(凜)