2週間のニュース

●高校生の抗議運動が暴徒化、事故も
 10月12日から高校生も年金制度改革反対運動に参加しているが、デモに暴徒が紛れ込んで破壊行為が発生する事態となっている。万聖節休暇前の21日時点で全国312校(高校生組合によると1300校)でデモ、校門閉鎖、車道への座り込みなどが発生。14日にはパリ郊外モントルイユ市の高校の前でデモをしていた高校生に治安部隊がゴム弾銃を発射し、16歳の男子生徒が片目を負傷して入院した。また、パリ郊外ナンテールやリヨンなどでは、高校生のデモに暴徒が侵入し、治安部隊と衝突。車の放火、バス停や公衆電話ボックス、商店などの破壊行為に及んだ。さらに、19日にはルマンの中学校が放火によって全焼するなど、各地で破壊行為がエスカレートした。
●アルストム、ユーロスター入札を提訴
 アルストム社は10月19日、ユーロスターの新車両導入に関する競争入札の中止を求める訴えをロンドン高等裁判所に起こした。同社はユーロスター社が競争入札で独シーメンスの車両を選んだことに反発しており、ユーロスターが提示した機械系統の選考基準が英仏海峡トンネルを走行する列車の安全基準に違反していると主張。ユーロスター社は、アルストムの主張には「根拠がない」と否定している。シーメンスの勝利にはフランス政府も不満を表明しており、ドイツ連邦政府はフランスの自国産業保護主義と応酬していた。
●3分の1のガソリンスタンドでガス欠

10月25日付リベラシオン紙。
 年金制度改革に抗議するため、10月中旬から全国の製油所、原油・ガソリン貯蔵所が労組によって封鎖されている。全国12 311カ所のガソリンスタンドのうち32?37%でガソリンなどの燃料が不足しており(24日時点)。とくにブルターニュ、イル・ド・フランス地方で不足が目立っている。政府は、製油所や貯蔵所の封鎖を強制解除する姿勢を示しており、15日にはマルセイユ・フォスの原油・ガソリン貯蔵所や各地の原油陸揚施設、19日にはルマンなど3カ所の貯蔵所の封鎖が治安部隊によって強制解除され、22日にはグランピュイ(セーヌ・エ・マルヌ県)製油所が徴発された。しかしまだ封鎖は続いており、平常の状態に戻るのにはまだ時間がかかりそうだ。
●少年を感電死に追いやった警官を起訴
 2007年、クリシー・ス・ボワ(セーヌ・サンドニ県)で15歳と17歳の少年が警官から追われたため変電施設に入って感電死した事件で、少年たちが危険な状態にあるのを知りながら警官2人が少年を助けなかったとして起訴されることが10月22日に明らかにされた。9月に検察が不起訴を請求したにもかかわらず、予審判事は起訴を決めた。検察局は25日、この決定を不服としてパリ控訴院予審部に控訴した。当時、この事件をきっかけに3週間にわたって若者の暴動が起き、1万台の車が放火されたほか、建物が破壊され、治安部隊と暴徒合わせて130人が負傷する事態に発展した。
●年金制度改革法案、上院でも可決
 上院は10月22日、年金制度改革法案を賛成177票、反対153票で可決した。定年退職年齢の60歳から62歳への引き上げ、満額支給年齢の65歳から67歳への引き上げなど大筋は国民議会で可決された政府案通り。しかし、苦痛度の高い職業に就いた人が60歳で退職できる条件を緩和したほか、育児休暇のために保険料支払期間が短い3人以上の子を持つ女性(1951~55年生まれ)や高齢失業者、身体障害者などの満額支給年齢の65歳維持などの修正案が可決された。両院合同委員会を経て、最終成立は27日、法の発布は11月15日頃になる予定(10月25日現在)。
●ジョルジュ・フレッシュ氏、急死
 10月24日、ジョルジュ・フレッシュ氏(ラングドック・ルシヨン地方圏議会議長)が心臓麻痺のためモンペリエで死去した。72歳だった。同氏はモンペリエ市長を27年間、同地方圏議会議長を2004年から現在まで務めるなど、同地方の社会党系左派の重鎮だった。ミッテラン元大統領との折り合いが悪く、大臣に就任することはなかった。また、失言、放言が多く、2006年には社会党中央部から追放され、07年には仏サッカー代表チームに黒人が多すぎるという発言で党から除籍された。しかし、地元の社会党議員からの信頼は厚く、2010年3月の地域圏議員選挙では社会党公認リストのトップを外されたにもかかわらず、地元の社会党議員の支援で別のリストを立ち上げ、54.2%という高い得票率で再選された。