2週間のニュース

●フランス大西洋岸を嵐が襲い、53人死亡
 2月27日夜から28日朝にかけて、強力な嵐「クサンティア」が大西洋岸を直撃した。とくにヴァンデ県、シャラント・マリティーム県で被害がひどく、防波堤を破壊した高波と豪雨のために人家が1~2mも浸水し、就寝中に溺れるなどして53人が死亡したほか、多数の被災者が体育館などに収容された。避難勧告がなかったこと、堤防の老朽化、浸水危険地域への住居建設などに批判の声が集中している。保険会社に請求される損害額の総計はおよそ10億ユーロに上るとされる。サルコジ大統領は1日、現地を視察し、被災者への300万ユーロの援助を約束。さらに政府は3日、壊滅的な損害を受けたカキ養殖業者に2000万ユーロの支援を行なうと発表した。

3月2日付リベラシオン紙の表紙。

●冬季五輪、フランスのメダルは11個
 2月28日に終了したバンクーバー冬季五輪でフランスは11個のメダルを獲得し、2002年のソルトレイクシティ五輪での最多メダル数に並んだ。とくにノルディックスキー種目が好調で、ジャゾン・ラミー・シャピュイ選手が複合で金メダル、バイアスロンでもメダル6個を得たほか、スノーボードでもメダル2個。しかし、アルペンスキーやスビードスケートのほか、期待の男子フィギュアスケートは不調に終わった。
●身分証明書の申請手続き、簡略化へ
 オルトフ内務相は3月1日、外国生まれのフランス人や外国生まれの親を持つフランス人の身分証明書の申請・更新手続きを簡略化するための通達を出した。その内容は、プラスチックコーティングの国民IDカードあるいはICパスポートがあれば、他方のカード/パスポートを更新できること、仏国籍を証明する書類はなるべく簡単なもの(戸籍acte d’état-civil、帰化証明など)にすることなど。昨年から国民IDカードやパスポート申請・更新の際に、外国生まれや外国生まれの親を持つ場合、親の出生証明書や小審裁判所発行の国籍証明書など煩雑な書類を請求され、取得に困難を伴うという不満の声が噴出し、1月にはこれを非難する署名運動まで起きていた。
●2010年度ミシュランガイド、公表
 2010年度版ミシュランガイドの内容が3月1日に明らかになった。南仏オード県にある小さな村フォンジョンクーズにある「Auberge du Vieux Puits」(シェフはジル・グジョン氏)が3ツ星レストランに仲間入りし、国内の3ツ星は26軒になった。また、新たな2ツ星レストランが10軒、1ツ星は47軒が加わった。今年のガイドは、地方で29ユーロ以下、パリで35ユーロ以下のコースを出す手ごろな価格で質の高いレストラン(ビブ・グルマン)を105軒新たに加えた(総数555軒)。
●ルワンダ元大統領夫人を一時拘束
 3月2日、アガト・ハビャリマナ=ルワンダ元大統領夫人がエソンヌ県で身柄を一時拘束され、その後釈放されて司法監督下に置かれた。夫人は1994年に夫の暗殺直後に起きた大虐殺の首謀者の一人とされており、ルワンダが国際指名手配し、身柄の引渡しを求めている。夫人は大虐殺が始まった当時から仏軍の保護を受け、1998年から仏在住。身柄引渡しについてはパリ控訴院に委ねられる。しかし仏政府は「公正な裁判が保証されない」として虐殺に関与したルワンダ人の身柄引渡しをこれまで拒否しているため、その可能性は低い。一方で、大虐殺被害者団体がパリで起こした訴えで法廷で裁かれる可能性はある。サルコジ大統領が2月25日にルワンダを訪問し、「大虐殺の重大さを見誤る重大な過失を犯した」と認め、国交を回復したことから、仏国内で保護されている虐殺関係者の訴追の動きが活発になるとみられている。
●暴力グループ対策法が施行に
 3月3日、暴力グループ対策法が施行された。同法は人や器物に対する暴力を働くグループに一時的にでも所属するだけで禁固1年、罰金15000ユーロが科される軽罪となることを規定しており、2月に国会で成立。暴力グループは全国で511グループが特定され、その85%がイル・ド・フランス地方にある。同法には学校に許可なく侵入しても軽罪になる条項も含まれている。しかし、警察がリアルタイムで監視できる集合住宅共用部分への防犯カメラ設置を許可する条項は、プライバシー侵害の恐れがあるとして憲法評議会が2月25日に違憲とした。