12月6日、ミス・フランスのコンクールで、ミディ・ピレネー県代表で、国際貿易を学ぶクロエ・モルトーさん(19)が選ばれた。彼女の母親はミシシッピー出身。彼女が黒人と白人との混血のため、オバマブームの影響という声も…。
●ジャーナリスト拘束に多方面から反発
リベラシオン紙の元発行責任者であるヴィットリオ・ドフィリピス氏が11月28日に拘束された。早朝、自宅に来た警察官に手錠をかけられて連行され、数時間留置所に収容された。インターネット接続業者〈free〉の創業者であるグザヴィエ・ニエル氏を中傷した書き込みが同氏のサイトに掲載されたとして、ドフィリピス氏はニエル氏から名誉毀損で提訴されていた。警察によると、ドフィリピス氏が3度の出頭命令に応じなかったため拘束したとしているが、同氏は出頭命令を受け取っていないと述べたため、パリ控訴院は内部調査を開始。この件は国会でも問題となったが、ダチ法相は「通常のやり方」と断言。しかし、批判の高まりにサルコジ大統領は12月1日、名誉毀損罪の司法手続きを見直すとした。
●夫にエイズを移し、執行猶予付禁固5年
ロワレ重罪院は12月3日、夫にエイズを感染させた女性(39)に執行猶予付禁固5年の有罪判決を下した。女性は1991年に自分のエイズ感染を知った。95年に男性と知り合って交際し、97年に結婚・出産。男性は同年、マラリアで入院してエイズ感染を知り、その後離婚。2002年に提訴したものの提訴が遅すぎるとして取り上げられず、07年になって重罪院に送検された。夫婦間のエイズ感染訴訟は通常、軽罪裁判所扱いであり、禁固5年以上の重罪を扱う重罪院で審理されたのは初めて。
●サルコジ大統領、経済活性策を発表
サルコジ大統領は12月4日、投資促進と中小企業支援を軸にした260億ユーロ規模の経済活性策を発表した。中小企業に対しては事業税軽減、研究開発費融資などに105億ユーロ、公共投資に115億ユーロなど。また、苦境の自動車業界に対しては、10年以上の車を廃車にして新車を購入する消費者に1000ユーロを援助して新車購入を促進。加えてルノーとプジョーには工場を閉鎖しないという条件で5億ユーロずつ融資。また、不動産物件の購入のための利率ゼロの融資を促進し、冷え込んだ住宅市場を活性化する。この経済活性策に専従する経済活性相にパトリック・ドヴェジャン氏が起用された。
●仏大統領とダライ・ラマ会見に中国反発
サルコジ大統領は12月6日、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世とポーランドのグダニスクで初めて会見。サルコジ大統領は、「ダライ・ラマも私もチベットの独立は求めていない」とし、チベットと中国との対話の継続の重要性を確認した。この会見後、中国当局は「この会見は中国人民と中仏関係を傷つけるもの」と強く反発。
●社会党の新執行部が発足
マルチーヌ・オーブリ社会党第一書記は12月6日、新たな党執行部のメンバーを発表。第一書記選にも立候補した党内左派のブノワ・アモン氏がスポークスマン、改革担当全国書記にアルノー・モントブール氏、政治顧問にフランソワ・ラミ氏など左派色が濃い。38人の執行部の半分が女性、4割が40歳未満と若返りを強調した。オーブリ氏と第一書記の座を争ったロワイヤル氏は自派のヴァンサン・ペイヨン氏の執行部ナンバー2を要求したが容れられず、執行部に参加しない意思を表明。
●アイルランド産豚肉にダイオキシン
アイルランド政府は12月6日、同国産の豚肉にダイオキシンが混入していたとして、豚肉とその加工品を輸出分も含めて回収すると発表した。ダイオキシン混入は飼料に含まれる油に起因している疑いがもたれている。同国産の豚肉および加工品は半分が英国に輸出されており、フランスへの輸出は5%にとどまる。バルニエ農業相は、国内で消費されている豚肉の95%は国内産であり、リスクは少ないとしながらも、9月1日以降にアイルランドから輸入された豚肉および加工品の確認を食肉業界に要請した。さらにアイルランド政府は9日、問題の飼料と同じものを与えた3軒の畜産農家の牛肉からダイオキシンが検出されたとした。