コリコリ、プツンプツン…フランス人はよく爪をかむ。彼らの爪は日本人に比べてやわらかく、爪の先端が伸びるととても白くなるのが特徴。また形は小さく、一般的に丸みをおびているけれど深爪の人が多い。女の人は、爪を整えるのにヤスリを使い、爪切りを使わない人も多い。それに比べて日本人の爪は、かたく、伸びるのが早い。また形もさまざまで、巻き爪などにもなりやすい。色は黄色みかかった白色だ。だが、日本人の爪の方が固く大きいにもかかわらず、根元の三日月は、フランス人に比べて比較的こぢんまりとキレイに整った形のものが多い。だが、その形で健康状態をチェックしたりするのは、日本人だけのようだ。
日本では、アメリカンネイルアートがとても流行しているので、日本女性はつけ爪やネイルアートを楽しみ、ネイルサロンの数はフランスよりはるかに多い。フランス人といえば、今でも清潔で滑らかな「素の手」を美しいと思う人が多く、ネイルアートよりは、爪先にラインを描くことで指が長く見え、指全体もまっすぐに見えるフレンチネイルの方を好むようだ。
さて、このフレンチネイル、名前からしてフランス発かと思いきや、なんとアメリカ人ネイリストがフランスを旅行した際、フランス人が山羊の皮を用いて、爪を磨き、ピカピカにしているのを見て感動し、彼らのような自然で美しい爪を再現しようとしたのが、その発端だという。
爪をかむのはストレスからというのが定説になっている。ところが、バカンスが日本人より長いフランス人が、日本人より爪をかむ人が多い。なんだか納得いかないけれど、バカンスの長さとストレスは関係がないのかもしれない…。(有)