オヴニー紙上にも、「boboたちの界隈」、「bobo風カフェ」などと、最近よく登場する “bobo” だけれど、どんな人たちでどんな傾向なのだろう。しばらく前までは “bobo” といえば、”Il se plaint au moindre bobo 彼はちょっとの痛みでもすぐ音を上げる” のごとく、「痛み、傷」を意味するくだけた表現だったが、「bobo系カフェ」などという時の “bobo” は、”bourgeois-bohème” の略語で、ボヘミアン的な気質を持ったブルジョワということ。パリなどの都会に住む30代、40代で、会社の幹部やジャーナリストなどの自由業に就いている裕福な階層、ということは数年前に書いたことがある。それ以前は “bcbg” という表現がよく使われていた。これは “bon chic bon genre” の略語で、16区や7区などに住んでいてラコステのポロシャツを着て上等のローファーなどを履いているような人たちを指していた。それに引き換え “bobo” は、10区、11区、20区、モントルイユなどにある町工場や商店などを買い取って広々とした住宅に改造して住みついている。移動は車より自転車、エスニック・レストランによく通い、ソフトなワールド系の音楽を聴き、ドラノエ市長に投票し、一見ラフな格好をしているが、やっぱりブランドものという人たちのこと。(真)