Willem “Coeur de chien”/Julie Doucet “Monkey and the Living Dead”

 コミックス作家のダヴィッド・B、スタニスラス、マット・コンチュールなどが1990年に設立した〈L’Association〉は、オルタナティブなコミックス作家の作品を紹介し続けてきた、BDファンにはうれしい出版社。バカンス前に紹介したジョアン・スファールなどもその一人。そして、マルジャン・サトラピの『ペルセポリス』が国際的にも大ヒットして、一般にもその名が知られるようになった。
 その〈L’Association〉の〈mimolette〉というシリーズは、1冊6€と手ごろな値段で、カフェで人待ちしながら読んだりするのにふさわしい長さもいい。現在約50冊が出ているが、その中から、1941年オランダ生まれのベテラン、ヴィレムと1965年カナダのケベック州生まれの前衛、ジュリー・ドゥセを選んだ。、
 ヴィレムの『犬の心臓』は、貧困者のための病院とうたいながら摘出した臓器をネットで売っているカトリックの尼、コカインの密輸シンジケート、それと闘うでたらめな麻薬撲滅団体、ロシアからの少女売買網…などが絡む荒唐無稽のドラマ。ヴィレムならではのどこまでも明るい線で描かれたシュールで反骨精神溢れるディテールに思わずニヤリ。
 ドゥセの『モンキー』は、モンキーとあだ名された、ペニスと蛇口の違いもわからない、かわいいメスネコの冒険談。ちょっとダーティでねばねばした線で描かれるそそり立つペニスは、どこか無邪気で元気があっていいなあ!  友人ネコが5匹の子ネコを出産するシーンは大傑作で、抱腹絶倒。人生が明るくなります。(真)


 

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