Riccardo Ricco ドーピング違反で取り調べを受ける。

 今年のツール・ド・フランス(世界最高ともいえる自転車ロードレース)前半でハイライトを浴びたのは、9日目、ピレネーの山岳コースの難所で目をみはるようなスパートを見せ、2度目のステージ優勝を遂げたイタリアのリカルド・リッコ選手(24)。その他を寄せつけない走りっぷりに、同選手はふだんから血液中の血球が多いこともあり、ドーピング違反ではの声が高まった。それに対してリッコ選手は「アスパン峠の急な傾斜にはビックリしたけれど、山岳コースは得意だし、大好き。(…)私の血球値は生まれた時のままで、国際自転車連盟からも承認されているので、少しも心配していない。私は勝つことに執着しているが、そんな私のイメージを汚そうとする人たちには怒りをおぼえる」と反論。
 それから4日後の7月17日、第4ステージ後にとられた尿から持久力を高めるエリスロポエチン(EPO)が検出されたため、リッコ選手はドーピング違反で除外された。
 リッコ選手は、1983年イタリアのモデナ県にあるサッスオーロで生まれる。早くからアマチュアの自転車レースクラブに入り、頭角を現す。2006年にサウニエル・ドゥヴァルチームに属し、プロとしてスタート。2007年にはジーロ(イタリア一周レース)の2ステージで優勝し、〈コブラ〉とあだ名され、将来のイタリアを背負うスターとして注目された。
 憧れは1998年のツール・ド・フランスを制覇したマルコ・パンターニ選手だというが、同選手は1999年にドーピング違反が発覚して、何度か重要な大会の参加資格停止処分を受け、アルコールや麻薬中毒に陥り、34歳で急死している。リッコ選手がその二の舞を演じないようにと、応援したい。(真)

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「スポーツ選手とその取り巻きは、医師たちを通じて、ドーピング用の最新の薬物を思うがままに入手することができる。ドーピングはどんどん広がって、アマチュアや若者たちの間でも、より新しいドーピング薬物を手に入れる競争が始まっている。そこに製薬会社が無視できない巨大な需要が生まれてくる。製薬会社間の闘いは激しく、大きな利潤を上げるためには、健康な人たちもターゲットに入れなくてはいけなくなる。そのドーピングに使われる薬物の大量生産を取り締まるための手段がない。エリスロポエチン(EPO)に関していえば、病院が必要とする量の6倍が生産されているというのに」
世界ドーピング防止局(AMM)のサンドロ・ドナッティ氏。

「何にも変わっていない。レースで信じられないようなことが起こると、それは実力ではないのだ。それが悲しい現実だ」
2004年にEPO使用を認め、2年間の出場停止処分を受けた英国のデヴィッド・ミラー選手。