「左派は、現政府がだめにし、破壊したものを修復しなければならない。(…)明日への不安が、これまでそんな不安とは無縁だと思っていた人たちもとらえている」
2月13日、統一地方選挙で大きく伸びた社会党のセゴレーヌ・ロワイヤル前大統領候補。
855 000人
現在、フランスでアルツハイマー病にかかっている患者は85万5000人。毎年22万5000人が新たにアルツハイマー病患者として認知されている。このリズムでいくと、2020年にはアルツハイマー病患者は130万人に。現在、国は、この病気の治療・介護費として100億ユーロを出費しているが、2020年には200億ユーロに。日本のアルツハイマー病患者は189万人(2005年度の数字)、2020年には292万人に達するものとみられている。
23%
最近英国のUKTV局が行った調査によると、第2次世界大戦中、英国の首相としてドイツ軍に対する戦いを率いたウィンストン・チャーチルが実在人物ではない、と答えた英国人が、なんと23%。十字軍遠征で名高いリチャード獅子心王も実在しなかったと答えた人は47%。それに引き換え、コナン・ドイルが創作したシャーロック・ホームズは実在人物と答えた人は58%。やはりテレビの見過ぎで歴史と虚構がごちゃ混ぜになってしまうのかな?
60分
3月15日午後5時ごろ、パリのポルト・ド・ヴェルサイユで開催されていた書籍見本市で、爆弾とおぼしき不審物件が発見され、一斉避難命令が出されたが、見学者など全員が避難するまでに60分もかかった。幸い爆弾ではなかったが、爆破していたら、と主催者は冷や汗。
●統一地方選、左派が躍進
3月16日に全国一斉に行われた市町議会議員選挙決戦投票で、左派の躍進が確かなものになった。右派は人口3万人以上の36市で、10万人以上の9市で市政を失った。主要都市ではトゥールーズ、ストラスブール、ルーアン、カーンなどが右派から左派に移行。マルセイユはゴダン氏(UMP)が死守した。パリは左派連合リストが57.7%を得票して、ドラノエ市政の続投が決定。現閣僚では、ダチ法相がパリ7区で勝利、ダルコス教育相は右派市政37年のベリグー市を左派に明け渡した。一方、一部改選が行われた県議会議員選挙でも左派が勢力を伸ばし、20日までに県議会議長を互選したアン県など8県が右派から左派に移行した。シラク前大統領の選挙基盤コレーズ県でもオランド社会党第1書記が県会議長に。
●大幅な内閣改造なし、閣外相新たに6
統一地方選後の内閣改造が取り沙汰されていたが、サルコジ大統領は従来の改革路線を継続することを明らかにし、大きな内閣改造はしなかった。その代わり、市議会選での高得票率や大統領への貢献を考慮して3月18日、新たに以下の6人の閣外相を任命。イヴ・ジェゴ氏(海外協力)、ナディーヌ・モラノ氏(家族)、アラン・ジョヤンデ氏(仏語圏)、ユベール・ファルコ氏(国土整備)、クリスチャン・ブラン氏(首都圏開発)、アンヌ=マリ・イドラック氏(貿易)。
●北京五輪開会式ボイコットで論争
チベット僧らのデモを中国当局が武力で弾圧していることで、今年夏の北京五輪のボイコット問題がにわかに浮上している。3月18日に〈国境なき記者団〉が開会式ボイコットを提案。クシュネール外相はその提案を「評価できるが非現実的」とした。この問題について沈黙を守っていたサルコジ大統領も24日になってようやく発言。中国主席に「自粛」を求め、「暴力をやめて対話を」という公式声明を送った。さらに、25日には五輪開会式のボイコットも含めた「あらゆる選択肢がありうる」と発言。ヤダ人権担当相は24日、ボイコットよりも外交上の圧力をかけるべきと発言した。
●安楽死を求めていたセビールさん死亡
不治の悪性腫瘍のため安楽死の権利を求めていたシャンタル・セビールさん(52)が3月19日、ディジョン近くの自宅で死亡しているのが発見された。司法解剖では死因は解明できなかったが、検察局は自然死ではないとの見方を示している(22日現在)。セビールさんは生前から安楽死を求めて裁判に訴えるなどしており、ディジョン大審裁判所は17日にその訴えを退けていた。また、セビールさんからの手紙を受け取ったサルコジ大統領は、現行では医師が能動的に関わる安楽死を禁じている法律の改正の可能性を検討するとしていた。セビールさんは裁判に負けた場合、安楽死が可能な国で薬剤を使った自殺をすると発言していた。
●4隻目の原子力潜水艦〈Terrible〉進水式
3月21日、新世代の核弾道弾ミサイルM51を搭載した原子力潜水艦〈Terrible〉の進水式が行われた。潜航は2010年から。式に出席したサルコジ大統領は演説の中で、核抑止論を「国の生命保険」として引き続き重視する方針を明らかにし、フランスの核兵力は欧州の安全保障のためと強調した。一方、核保有を必要最低限にとどめるとし、核抑止力の空挺部門(戦闘機、ミサイル等)の三分の一を削減し、核弾頭を300に削減する方針を表明した。さらに、短距離・中距離の地対地ミサイルの禁止条約締結に向けて国際的な交渉を開始することを提案した。
●フランス水泳選手、欧州選手権で大活躍
3月24日までオランダのアイントホーフェンで開催された水泳の欧州選手権で、フランス選手が大活躍、合計12個のメダル(金5、銀4、銅3)を獲得した。まず、アラン・ベルナール選手が男子100m自由形で47秒50の世界新記録で優勝。50m自由形の準決勝でも21秒50の世界新を記録し、決勝では金メダルを獲得。アテネ五輪の金メダリスト、ロール・マノドゥ選手は、女子200m背泳と自由形リレーで優勝したものの、100m背泳では2位(59秒50の欧州新記録)。オロール・モンジェル選手は200mバタフライ(2分6秒59)で金メダル。
■オペラ座職員の定年年齢?
2007年秋、公務員特別定年制改革に対し反対デモがあったが、7月1日から施行の新定年年齢の中で、オペラ座ダンサーは42歳、合唱隊員は60歳、演奏家は62歳、他職員は65歳に延長。