Nathalie Kosciusko-Morizet– 右派の中にあって環境保護に力を尽くす。

 ダチ法務相やヤデ人権担当相などマグレブ系、アフリカ系女性大臣がマスコミで目立っていたが、昨年10月の環境会議以来、環境保護団体と政府の間に立って敏腕をふるったナタリー・コシウスコ=モリゼ環境担当相(34)がテレビに登場する回数が増えている。ブロンドで一見おとなしそうな美人だが、少々意地悪い質問にも少しもたじろがず、明るい笑顔でそつなく答えていくあたりに、育ちの良さと強靱な意志が感じられる。
 1973年パリ15区に生まれる。曾祖父はブローニュ・ビヤンクール市長、祖父は在米大使、父はセーヴル市現市長、母は物理学の教授という名門の出。ルイ・ル・グラン高校を卒業後ポリテクニック(理工科大学)に入学し、優秀な成績で卒業。1997年から経済省でコンサルタントをしている時にシラク大統領に見いだされ、2002年にラファラン内閣で環境および持続的発展に関するコンサルタントに。同年7月には最年少の国民議会議員(民衆運動連合UMP所属)に選出され、地球の温暖化対策を含む環境憲章の作成に力を尽くす。大学で生物学を専攻し、ノルマンディーの自然を愛する彼女にはうってつけの任務だった。環境よりは経済成長に重きを置くUMP議員の中にあって、嘲笑の的となることも多かったという。
 2005年2月、環境憲章を憲法に取り入れるかどうかを定める上院・国民議会合同会議で妊娠6カ月のおなかを抱えて演説。「この憲章が将来に果たす役割を考え、とても感動しました。その感動が伝わったのか、おなかの中で赤ん坊がこれまで以上に動いて少し困惑しましたが、その動きを決して忘れることはないでしょう」。パリマッチ誌のインタビューで、子育てと政治と両立できるのかと質問され、「その質問はスキャンダラスです。子育てが終わるのを待たずに、女性も男性と同様に政治に乗り出さなくてはいけません。(…)一度政治のウイルスに感染すると、それなしでは幸せになれないのです」(真)