2月2日から欧州6カ国対抗ラグビーが開幕し、フランスチームは3日、スコットランドと対戦した。期待はずれの4位に終わった昨年のW杯後、スポーツ相に引き抜かれたベルナール・ラポルトにかわって監督に就任したマルク・リエーヴルマンは、素早い攻撃的なラグビーを目指すと、スコットランド戦を前に語っていたが、若手の活躍で3トライをあげ、27-6で監督として初勝利を飾った。 マルク・リエーヴルマンは1968年セネガルのダカールで生まれる。父は軍人だった。生後6カ月の時に家族共々フランス本土に戻る。ピレネー・オリアンタル県の、地中海に臨むアルジェール市で、弟6人、妹1人の上に立つ長男として厳しく育てられ、責任感を植えつけられる。「ぜいたくとはほど遠かったけれど、必要なものは足りていた。(…)12歳の時には、一家の食事を作ることができたし、それが苦痛でもなかった」。家にはテレビがなく、マルク少年の趣味は、読書、クラリネット演奏、山々を歩き回ることだった。小学校低学年で地元のラグビークラブに入るが、ラグビーは、粘り強く、競い合うことが好きな彼にとっては打ってつけのスポーツだったという。20歳で、1次リーグに属するペルピニャンのクラブに引き抜かれる。23歳の時には消防士試験に合格。1997年にパリのスタッド・フランセに移籍し、翌年フランスチャンピオンという栄誉を味わう。1999年W杯にはフランスチームの一員に選ばれ、オールブラックスを破るという功績の一役を買う。2002年にひざのケガで現役を退き、2005年からダックスのチームの監督を務めていた。 「フランスチームの監督に、とプロポーズされるとは夢にも思っていなかった。(…)ようやく1次リーグに昇進したダックスを離れることは心が痛む。(…)監督の仕事はテレビにしばしば登場することではない。ラグビーだけで十分だ。私自身が情熱を注ぎ込めるようなチームを作り上げたい」とショーマンだったラポルト前監督との違いを強調している。(真) |
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