Castorama、Bricorama、Mr Bricolage、Bricomarche。フランスではホームセンターが大盛況。それだけブリコラージュ(日曜大工)に精を出す人が多いのだ。道で拾ったボロ家具を手をかけて蘇らせたり、借家でも(大家に承諾をとりつけるのだろうが)〈自分の城〉に近づけるべく改装に励んだり。じつは私も近々引っ越しをするのでブリコラージュ体験をしたかったところ。中学の家庭科の時間では、先生に浴衣の本縫いを提出しても「仮縫いね」と判を押された苦い経験を持つ真性の不器用女ではあるが、恐いもの見たさも手伝い、アトリエに参加することにした。
Leroy Merlinが実施する〈Les Ateliers de la Maison〉は、プロの指導で日曜大工を体験できる講座。壁塗り、タイル張り、ペンキ塗り&ステンシルなどのコースがある。私は寄せ木の床張りコースを選ぶ。全3時間のコースだが最初の1時間はセオリー。道具選びや手順を学ぶ。残りの2時間は実践。早速、実際に床になる木の板を切る。だが電動ノコギリは手強い。まっすぐ切るのは至難の技だ。普通のノコギリに持ちかえると、今度は運動不足がたたり一枚切り終わる頃には腕がつりそう。その後は板の張る方向を間違えて無駄な遠回りもしたが、先生のフォローのおかげで完成までこぎつけた。
やはり、見るのとやるのとでは大違い。すぐに一本立ちは心もとないが、少し練習すればなんとかなりそうでもある。そしてなにより楽しい。きっと手間と費用を考えると既製品を買うより決してお得とはいえない。だが、出費して苦労した挙げ句、トンチンカンな物ができあがっても、それはそれでいいのだ。隙間だらけの床も、なんだか愛らしく見えたりして。おっと、フランス人が深く信仰するブリコラージュ教に入信させられそうだ。(瑞)
*Leroy Merlin
2-12 rue Francois Mitterrand
94208 Ivry-sur-Seine 01.5620.8600
日曜大工アトリエは1〜3時間、5〜50€。
床張りコースは3時間で25€。飲物と軽食付きでお得。
www.leroymerlin.fr
プログラムは秋以降にサイトに掲載予定。または店舗の受付でも配布している。
*Castorama
毎週土曜日9h30〜11h30に無料ブリコラージュのアトリエを開催。パリならクリシー、ナシオンなど。テーマや詳細はサイトで。
www.castorama.fr
冷夏の影響で高騰した野菜を前に、降ってわいた我が家の菜園化計画。しかしベランダもないのにそんなこと可能なのだろうか。早速、園芸専門店Truffautに向かう。とにかく何でもそろうから慣れるまでは大型店に頼るほうが賢い。店員のアドバイスに従い、窓のバーに引っ掛けられる鉢と落下防止の杭、土などを購入。肝心の種は何百種類とある中から、この食い意地だけは一生直らんと我ながら呆れつつ、一番簡単で早く食せる種類を選んだ。帰宅後すぐ作業に取りかかる。土まみれになりながらもいい感じの窓際菜園ができ上がった。一時、鳩の羽休めにはらわたが煮えくり返る思いをしたが、愛(水?)を注いだかいあってか、数日後にはそれぞれがなんとも可愛い芽を生やしてくれたのだ。言葉にならない感動。もう食すことなどどうでもよくなってる自分がいる。緑と触れ合いリセットした気持ちで月曜日を迎えることができるようになって早1カ月、我が家の窓際は緑で一寸の隙間もない。早速パリ市が運営する園芸教室参加を決めた。実はガーデニング好きにとってパリの日曜は忙しい。園芸市場はもちろん、セーヌ川沿いのショップも、Truffautももちろんオープンしているからだ。(ミ)
*Truffaut
www.truffaut.com
*パリ市のガーデニング教室
www.paris.fr
(Jardinage & botaniqueをキーワードに検索)
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