ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第11番『セリオーソ』は、後期の長大で難解ともいえる作品群に入る直前の、短いながら、緊密な構成とヴィオラが核になりながらの豊かなハーモニーに満ちた作品。この作品を、19世紀末から20世紀初めにかけて交響曲を書き続けたマーラーが編曲している。そしてそのマーラーの1908年の傑作『大地の歌』を、調性を破壊し12音技法を創始したシェーンベルクが編曲。こうした19世紀初めから20世紀半ばにかけての音楽の流れをこの2曲で探ってみようという興味深いコンサートに注目。ジョン・ネルソが指揮するアンサンブル・オルケストル・ド・パリの演奏で、『大地の歌』では、アルト歌手のマリ=ニコル・ルミュー、テナー歌手のドナルド・リタカーが共演する。(真) | 24日/20h。 8~50€。 Theatre des Champs-Elysees : 15 av.Montaigne 8e 01.4952.5050 M。Alma-Marceau |
●Tomuya 歌手のトム也が、『Un japonais a Paris』というCD発売を記念してオランピア劇場でコンサート。フランスのヒット曲を日本語とフランス語で歌う。14曲録音されているCDには、ラヴィリエ、レジーヌ、リオなど、年齢も国籍もスタイルも様々な歌手12人が参加している。ポップスとレゲエ、シャンソンに三味線、大胆な構成と繊細な感性で仕上げられている。そしてベートーヴェンの「歓喜の歌」を「恐竜時代のように、現在の地球が滅びないように」という願いをこめて日本語の歌詞で歌う。(尚) |
30日/20h。27.5€/33€/38.5€。 L’Olympia : 28 bd des Capucines 9e. 06.3087.2375 M。Opera www.tomuya.com |