Ribouldingue
臓物料理をとことん味わうという使命でやってきた我々2人は、前菜に〈小ブタの鼻のフライのサラダ〉と〈乳牛の乳房肉のポワレのカリカリサラダ〉、メインに〈子牛の腎臓のローストジャガイモのグラタン添え〉と〈子牛の頭肉のカルパッチョ〉とヘビーに注文。ここでは追加料金が表示されているモノ以外なら、前菜、主菜、デザートをメニューから自由に組み合わせて25€の〈カルトメニュー〉というシステム。ワインはPrincipaute d’Orange(13€)にした。
前菜を待つ間にアーティチョークが給仕される。普段あまり食べる機会がない野菜だけにおいしい。2人で大きな1個を完食。すると前菜が登場。そう、ブタっぱなです。思ったより厚みのある鼻が2つ。くっきりと鼻の穴も2つ。ナイフを入れるとぷるるんとゼラチン質が感じられ、すっと柔らかく切れる。えいやっと口に入れるとなかなかどうしてスパイスも効いていて美味。乳房肉の方は、スポンジのような食感とミルキーな後味が残るのが面白い。まさにミルクが作られるおっぱい肉を食べたという感想だ。
メインの子牛の頭肉のカルパッチョは、日ごろからtête de veauを食べ慣れていて好物なんです、というヒトのみ注文してよしといえる一品。薄切りにした子牛の頭肉がきれいに盛られているが中央には子羊の脳みそが…。これを注文した(貴)の笑顔は引きつっていた。腎臓のローストのほうはリ・ド・ヴォーのようで食欲をそそる。ぷりぷりと焼き加減も見事でおいしかった。ただしつけ合わせのジャガイモのグラタンがなかったら食べきれていたかどうか。デザートには、羊乳のアイスクリーム。やさしい甘さと香りのアイスクリームで、ヘビーな食事のシメを飾るにふさわしい。軽めのデザートが多いのも評価したいこの店の特徴だ。
リーズナブルでおいしいワインが揃っているし、絶対おすすめ。臓物以外にもノーマルな料理もあるので、おいしく食べきるためにも臓物は控えめに。(里)10 rue Saint-Julien-le-Pauvre 5e 01.4633.9880
M°Saint-Michel 日月休
ビザールに素敵なおすすめショップ。パリ市内にもあるあるイカしたお店をご紹介。(里)
ガイコツや棺桶で部屋を飾ろう。
ファンタスティックなオブジェやアクセサリーわんさかの店内。さぞかしゴチックやパンクでキメた常連のみの店かと思いきや、店のバルバラさんによると「そんなことはないわ。普通よ」とのこと。一同安心してよ〜し。ドラゴンやガーゴイルなんかのオブジェは5eくらいからあって手軽だし贈り物なんかにもよさそうだ。タイで作られているブードゥー人形もキュート。日本でも人気のある〈ソウルフェティッシュ〉のアクセもあり。こちらは100€くらいからとさすがにちょっとお高めだ。サイトも充実しているので初心者はこちらから。
Edemonium
11 rue du Plèbre 4e 01.4274.2411
www.edemonium.com 月〜土13h-20h
マラブーご用達の店を探検しよう。
ぷんと独特の乾物の匂い。獣の角や乾燥した植物、鉱物などが並ぶ。ここはアフリカの呪術師マラブーが呪術や治療に必要なブツを探しに来る店なのだ。フセニさんにそう問うと、「一般の人もよく来ます」とか。鎮静を促すお茶カンケルバ、ダイエットに効くリモ、腹痛に効くバティという木ぎれあたりが売れ線だとか。どれも2€だ。バティは色が変わるまで水に浸してから飲むこと。他にも最近元気のないオトウサンへの強壮剤(20€)やリンガラガという生理不順の薬もあり。化粧品やひょうたんなどキッチュなアフリカ雑貨も揃う。
Marché Africain Bazar
31/36 rue Polonceau 18e 01.4223.0646
ハ虫類の専門店へ足を伸ばしてみよう。
トカゲやイグアナを飼いたくなったらここへ。珍しい種類のハ虫類や両生類はもちろん、飼育ケースや保温ランプ、自然に近い環境にする疑似ブッシュやエサとなるコオロギや小さなネズミまで、すべてが揃うペットショップだ。無表情な蛇やトカゲが好きなのは硬派なヤローが多いと思いきや、若くてきれいな女性たちが店員さんと話を交わしながら次々とえさのコオロギなんかを買っていくのでびっくり。トカゲなら10€、ヘビは35€くらいから。飼育法や生態に関する書籍も充実。なかには昆虫のレシピ本もあり。La Ferme Tropicale
54 rue Jenner 13e 01.4584.2436
www.lafermetropicale.com
自分のオーラの色を見る
人にはそれぞれ魂のあり方、精神や健康状態を反映したオーラの色がある。普通の人には見えないが、霊能者など特別な能力を持った人だけがそれを読み取ることができるのだとか。だが現在、特別のカメラを使えば、誰でも自分のオーラを写真上で見ることが可能だという…。そんな摩訶不思議な噂を聞きつけ、早速オーラ撮影専門の写真館に訪れた。迎えてくれたダニエルさんは、アメリカでオーラ撮影の存在を知り、特製カメラを初めてフランスに持ち込んだ人。そしてオーラの色をただ写すだけではなく、オーラの色を解釈するための勉強も修めてきたとか。
ダニエルさんに促されるままカメラの前に座り、横に備え自分のオーラの色を見るてあった金具つきのマシーンに両方の手を置く。オーラはエネルギー体で手のひらからそのエネルギーが放出される。後は普通にファインダーの方を見て、パチリ。「真っ黒なオーラだったらどうしよう」と心配しているうちに、ポラロイドなのですぐに完成。ダニエルさんによるオーラ・カウンセリングが始まる。例えば、私の右横に現れた紫色から、「現在、思考の時期」であることを指摘。「この思考の時期を抜けるとオーラの色は青や白に変わる」という。そして頭上に広がる黄色を指し、「あなたはジャーナリストよりクリエーターの質」(ホンマかいな)と言い、仕事に関して具体的なアドバイスも受けた。最初は冷やかし気分だったのだが、うなずける指摘もあり、最後には身の上相談じみた雰囲気に。まあ信じるにせよしないにせよユニークな体験だから、話のタネにするには保証つき。(瑞)AURA PHOTO
58 rue du Fg Montmartre 9e
60euros。オーラのビデオ撮影も可能。
01.4171.1944 撮影は要予約。
http://www.aura-photo.fr/definition.htm
*移転の予定があるので、新住所は電話かサイトで確認のこと。