「オランド氏、民主主義といっても何を言ってもいいとはいえない時がある。民主主義といってもニンジンとキャベツをごちゃ混ぜにしてはいけない時がある。オランド氏、私はあなたの軽薄さを告発する。あなたを見ていると、あなたの態度の中には卑怯さがある、と言いたいくらいだ」 下のニュースの欄で取り上げられている、6月20日国民議会でのドヴィルパン首相の問題発言。 |
1255 7月1日より最低賃金が3.05%引き上げられて、税込みで月1255€(時給8.27€)になった。
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シラク大統領の肝いりで5年の歳月をかけて完成したケ・ブランリー美術館のオープニング式典が、6月20日に行われた。大統領のほか、アナン国連事務総長、ドヴィルパン首相など名士100人余りが参列。美術館はジャン・ヌーヴェル氏の設計で建設費は2億3200万ユーロ。 人類博物館、アフリカ・オセアニア博物館からアフリカ・アジア・オセアニア・アメリカ大陸の美術品を集め、新たな寄贈や収集品を合わせて30万点を所蔵。うち3500点が常設展示される。 |
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●EADS幹部の株売却に批判の声 エアバスの新機種A380の製造・引渡しが半年延期されるという発表を受け、エアバスを製造する欧州航空防衛宇宙社EADSの株価が6月14日、証券市場で26%下落し18.73ユーロの終値をつけた。同日、EADSの幹部数人が3月半ばにストックオプションを大量に売却していたことがレ・ゼゴー紙などで報じられ、非難の声が上がっている。株を売却したのは、仏側のノエル・フォルジュアール社長(250万ユーロ売却)ら3人の幹部で、3月に1株32ユーロ前後で売却。問題となっているのは、A380の製造の遅れを知っていて、株価下落を見越して売却したのかどうか。金融市場監視局(AMF)は小口株主の訴えを受けて数週間前からこの件を調査中だ。 ●GDF、スエズ合併問題で与党内不協和音 仏ガス公社(GDF)の民営化とGDFとスエズグループの合併問題について、6月14、15日と上下両院で議論がなされた。政府のGDF株の持株分を70%から34%に減らし、エネルギー産業の欧州域内市場開放の推進に関する法案の是非をめぐって、合併・市場開放を推進するドヴィルパン首相らと、与党UMP(大衆運動連合)内の慎重派が激しく対立。首相は19日、夏前のGDF民営化法案提出を見送り、国会審議は9月の特別国会に持ち越すと発言した。この延期によって、イタリア電気エネルのスエズ株公開買い付けの動きも再燃しそうだ。 |
●首相、怒り心頭「卑怯者!」 6月20日の国民議会の政府質問で、EADS問題の政府責任について質問したオランド社会党第1書記に対し、ドヴィルパン首相は「態度の卑怯さを告発する」と発言し、議場が騒然とした。翌21日、首相は国会で「もし私の言葉が個人的に傷つけたなら、後悔し、その発言を取り消す」と謝意を示した。CPE、クリアストリーム疑惑に続き、首相のUMP内での求心力低下に拍車をかける形に。一方、首相は19日、同疑惑に関する本を書いた、ドニ・ロベール氏ら3人のジャーナリストを相手取り、名誉毀損の訴えを起こすと明らかにした。 ●サッカー仏チーム、決勝トーナメント進出 6月9日からドイツで開催されているサッカーのワールドカップで、仏代表チームは23日、トーゴを2−0で破り、1次リーグG組の2位となり、辛くも決勝トーナメント進出を決めた。不調の仏チームはスイス、韓国に引き分け、1勝2引分けで2位。韓国戦でジダンがイエローカードをもらって交替し、トーゴ戦には出場しなかったが、ビエラ、アンリが得点して乗り切った。決勝トーナメント第1戦は27日スペインと対戦。●ミッタルとアルセロール合併 鉄鋼世界1位のオランダのミッタル・スチールと2位のアルセロール(ルクセンブルク)は6月25日、合併に合意したと発表した。合併後の社名は〈アルセロール・ミッタル〉で、本社はルクセンブルク、従業員は32万人(うち仏国内27 000人)となる。会長はアルセロールのキンシュ現会長が、社長にはフランス人のギイ・ドレ同社現社長が就任。ミッタルは今年1月にアルセロールの買収をもちかけていたが、後者はこれに抵抗し、ロシアの鉄鋼会社との合併を模索。しかし、買収額の10%引き上げなどミッテル側の譲歩でアルセロールが受け入れを決めた。 |