「教師たちの手に負えず、 学校全体を腐敗させているような中学生は、学校から引き離すべきだ」
5月31日、セゴレーヌ・ロワイヤル氏の発言の一部。 「ロワイヤル氏が私のやり方を支持し、私の手段がまだまだ生ぬるいと批判してくれた、と聞いてとても喜んでいる。彼女は、ついつい権威主義的になる傾向があるから、それには充分気をつけてほしい。この発言の方向でこれからも進んでほしい、と彼女に伝えてもらいたい」 6月1日、サルコジ内務相。 |
26 300人 4月も失業者が3万900人減り、失業率は前月比より1.1%減。失業者は226万2000人になり就労人口の9.3%。ジャン=ルイ・ボルロー雇用相の失業対策が少しずつ成果をあげてきているためと思われる。「2006年度末に失業率を8.9%まで下げることができる」と雇用相。
410万人
7870万人 |
||
|
6月7日、サッカーW杯を直前にしたフランス代表は中国と親善試合を行ったが、試合中、FWのジブリル・シセ選手は、けい骨・ひ骨の二重骨折という重傷を負いW杯参加が不可能になった。
|
||
●ジェルゴラン氏、任意取り調べ クリアストリーム疑惑でサルコジ内相ら政治家に対する虚偽の告発をした疑いをもたれている欧州航空防衛宇宙会社EADSのジェルゴラン前副会長は、5月30日、任意で48時間の取り調べを受けた。同氏はその中で、台湾へのフリゲート艦売却の不正手数料収賄疑惑を捜査するヴァン=ルウィンベック予審判事に、5通の匿名の密告書簡を送付したことを認めたが、クリアストリーム銀行の秘密口座リストを提供した人物に関しては黙秘。元EADS社員で、同判事に秘密口座リストを送ったとされるラウド氏も 6月7日に取り調べ。 ●チェルノブイリ事故で仏初の取り調べ チェルノブイリ原発事故の際に予防措置を取らなかったとして、仏甲状腺疾患団体らが仏政府や公的機関を相手取って訴えている件で、ベルトラ=ジョフロワ予審判事は5月31日、厚生省の管轄機関、電離放射線防護局のピエール・ペルラン元局長(82)を召喚して取り調べた。この訴えは甲状腺ガンの患者など約500人が起こしたもの。同局は1986年の事故直後に、仏領土内の放射能汚染の危険性に関する情報を保持していたにもかかわらず、予防措置は不必要とする情報を関係機関に流したとされている。 ●フランス・ソワール、7日に発行再開 買収に伴う労使紛争で4月13日から休刊していたフランス・ソワール紙が、6月7日から発行を再開した。発行部数は休刊前の3万5000部を大きく上回る15万部。新フランス・ソワールは、テレビ、文化、スポーツ、有名人のゴシップ欄などを拡充。一方、投資グループ、ヴァンサン・ボロレは、6日に無料夕刊紙〈Direct Soir〉を発行(50万部)。新聞の競争はますます激化しそうだ。 |
●ロワイヤル氏発言で社会党揺れる 社会党の大統領選候補として国民に人気のあるセゴレーヌ・ロワイヤル氏は5月31日、若者の犯罪対策として、16歳以上の軽犯罪者を軍隊組織に入れて人道的支援活動や職業訓練をさせる、未成年犯罪者を持つ家庭の家族手当監視制度導入などの案を明らかにした。サルコジ内相さながらの強硬対策に党内で議論が沸騰。しかし、6月7日には社会党執行部が来年の大統領選・総選挙のための党綱領を全会一致で採択し、最近、不協和音が聞かれることの多い党内の統一を外部に印象づけた。 ●児童・生徒を持つ不法移民に滞在許可証 サルコジ内相は6月6日、フランス生まれで親の出身国の言葉を話さない就学児童・生徒の保護者である不法滞在者に対して、滞在許可証を発行するよう各県知事に通達したことを公表。内相がこの措置を打ち出した背景には、学年末を間近に控えて、不法滞在者である親とともに強制送還される児童・生徒を守ろうという運動が全国で高まっていることがある。約720家族がこの措置の恩恵を受けるとみられる。 ●ウトロー事件国会調査委の報告書 ウトロー事件における司法制度の機能不全について調べていた国会調査委員会は、6月13日、報告書を公表した。285ページに及ぶ同報告書によると、矛盾する証言の検証不足、証拠の恣意的使用などビュルゴ予審判事の過失を重視しながらも、社会福祉関係部署の連携欠如、予審判事を指導する立場にある検察官が追加捜査を要求しなかったこと、心理・精神分析専門家の鑑定に重きを置きすぎたことを批判。さらに、被告側弁護士への捜査資料閲覧拒否、「釈放・勾留を決定する判事」が任務を怠ったなど、司法制度の機能不全も指摘された。 |
||