飲み物にパンを浸して食べる。

 食事に関する習慣は、すぐに変えられるものではない。だからフランス人のジルと日本人の私の間で、食事中、時に対立が起きるのだ。
 たとえば、ジルはぶどうの巨峰の粒を皮ごとのみ込むが、私は皮や種は絶対に取る。だから私はミラにも皮と種を取ってから実をあげるが、その様子を見てジルは、「種は体にいいのに…」と説教を垂れる。
 また、フランス人はパンを飲み物に浸して食べることが多いが、ジルも例にもれない。以前、彼がパンをラーメンに浸し嬉しそうに食べていたのを目撃したこともある。最近はミラもパパの真似をし、飲み物にパンを浸して食べたがるが、その度に洋服も汚れるため内心私は面白くない。まだ他の例もある。日本人はいろんなものを一緒に食べるのが好きだが、フランス人は一品一品別々に食べたがる。だから、ジルが白いご飯を全部平らげた後におかずを食べるのを見ると、私としては納得がいかない。「ご飯とおかずが混ざり合うのが美味しい」という訴えも、聞く耳を持ってもらえない。ミラも最近、白いご飯だけを先に食べたりするのは、どうやらパパの影響のようなのだ。
 このように日ごろからミラはパパ流・ママ流の間で引き裂かれ、少々気の毒である。とはいえ今のところ困惑する様子も見せず、至ってマイペースに、必要に応じ自分の好きな方法を選択をする彼女は、なかなかたくましくも見える。(瑞)

娘といざルーヴルへ!
 子連れでこの広大なルーヴル美術館を探索するには、どう攻めるかを決めておかなくてはならない。
 「ここは昔宮殿だったのよ」と言う私に「王様や王女様が住んでいたのね」と娘。ならば今日のテーマは王様だ! とまずはルイ14世のために造られたアポロンの間へ。平日でもルーヴルは大混雑、スペイン、イタリア、中国、日本語と様々な言語のガイドが声を張り上げている。
 目的は王家のダイヤや王冠、真珠、エメラルドなどで飾られたナポレオン時代のパリュール(冠、首飾り、耳飾りの一式)。「わーきれい!バービーのイヤリングに似てる!」にはさすがにがっくりきたけれど、娘は目をきらきらさせて見ている。お次はフランス絵画、ダヴィッドの「ナポレオンの戴冠式」に。絵の大きさに驚くかと思ったら、娘はナポレオンがジョゼフィーヌの頭上に掲げる王冠の美しさに見とれている。
 娘が質問。「どこに王様と王女様が住んでいたの?」ヴェルサイユと違い王の居室は残っていないけれど、ナポレオン3世の居室があったな、と今度はそちらへ。豪華なシャンデリア、食器類などを写真に撮って娘はご満悦。突然、展示されていた時計が正午を打った。娘の腹時計も鳴り始めたのか「ご飯!」と叫ぶので、1時間半の見学はおしまいに。
 出口を探しながら通りがかったルイ・フィリップ王のベッドを見て「王女様とは一緒に寝なかったの?」と質問され、返答に困る私。親ももっと勉強せねば、と思う。(海)

Musee du Louvre : 
9h-18h(水金は22h迄)。火休。
8.5e(18歳未満は無料)。
★ルーヴルでは年間を通じ、4-13歳の子供のための様々なアトリエを開いている。詳細はwww.louvre.fr →activites→ ateliers。