■ニワトリ
ロースト、煮込み、ソテーなど、料理に使われるほとんどのニワトリは、生後8~16週間くらいの若鶏(チキン)poulet。それ以上に育ったものは雌鶏pouleとして扱われる。肉が固いので3時間くらい煮込まなくてはいけない。雄鶏coqはスーパーではほとんど見かけないが、これも肉が固いので数時間かけて赤ワイン煮にされる。半キロくらいの若い雄鶏coquletはpoulet 同様に調理されるが、味わいが薄い。
■カモ
飼育されているカモcanardは2~4カ月くらいのものが肉が柔らかくて食べごろだ。それより若いものはcanetonと呼ばれる。南西部で飼育されているmulard種はフォワグラ用。フォワグラを取り出された後のカモからは胸肉が切り出され、magret de canardとして売られているが、調理しやすいので便利。
■ガチョウ
フランスでは、oieはほとんどがフォワグラ用で、肉は脂漬けconfitにされる。
■ホロホロチョウ
ホロホロ鳥pintadeは、1キロ前後のものが柔らかくて食べごろ。野放しで飼育された〈fermier〉ラベルのものを選びたい。チキンよりも肉に弾力があり野鳥を思わせる味わいを持っているので、クリ、ハチミツなどの甘みをきかせて調理すると、そのおいしさが引き立つ。
■七面鳥
ニワトリや子牛肉のレシピがそのまま適用できることもあり、フランスでは七面鳥dindeの肉を食べる機会が多い。胸肉あるいはモモ肉として切り分けられて売られている。薄く切られたものは、子牛肉同様にescalopeと呼ばれる。
■ウズラ
市販されているウズラは150~200グラムほどの大きさだ。丸ごとローストしたり、二つに割ってからさまざまな風味をつけてソテーしたりする。最近はスーパーでも、日本でおなじみのウズラの卵が売られている。
今晩のおかずはコレで決まり!スーパーで見つかるトリ肉加工食品
冷凍/冷蔵食品
Cordon bleu de dinde コルドンブルーというのは、七面鳥肉のスライスにチーズとハムが挟まれているハムチ−カツ。子供たちみんなの大好物だ。オーブンやフライパンで温めるだけという手軽さ。— 写真7
Bouchees de poulet/Manchons de poule
小口切りやチューリップの鶏肉の唐揚げ。トマトやローズマリーをきかせたプロヴァンス風、カレー味のインド風、メキシコ風などさまざまなバリエーションあり。— 写真5
冷蔵/缶詰/瓶詰食品
Confit de canard/manchons de canard
カモの脂漬け。脂といっしょにカリカリに焼きたい。余ってしまった脂も、捨てずにジャガイモやカブをソテーするのに使える。保存も効くし、メインをはれるありがたい食材だ。冷蔵品よりも常備できて脂もたっぷり入った缶詰や瓶詰が便利。— 写真10
Foies de volaille/Gésiers de canard/ Gésiers
de volaille 鶏のレバーと、カモや鶏の砂肝。さっとソテーして、温かいうちにサラダに。— 写真2,8
冷蔵食品
Roti cuit de dinde 七面鳥のハムのかたまり。ころころっと切ってサラダやオムレツに活用できる。 — 写真5
Blanc de poulet 鶏肉のハム。あっさり味のサンドイッチに適している。— 写真4
Terrine de poulet アスパラガスやホウレン草入りの鶏肉のテリーヌ。カロリー控えめな前菜として。— 写真3
Magret de canard 燻製とペッパー風味あり。リンゴやプルーンと楊子で刺しアペリティフにしたり、サラダに。— 写真1
Rillettes de poulet rôti
ローストチキンのリエット。リエットの種類は、カモやガチョウ、鶏もあり。パンにのせてアペリティフに。ピクルスと一緒に挟んでサンドイッ
チにも最適。サラダを添えて前菜にしてもいい。同様にして、フォアグラやムース・ド・カナールを使えばさらにごきげんな前菜に。— 写真9
Pané de dinde 七面鳥のカツ。だしとしょうゆ、砂糖と溶き卵でぐつぐつ煮てごはんにのせればカツ丼に変身!簡単で安上がりな和食をお望みなら一度は試した い。詳しくはオヴニーN。546のドンブリ特集Don Pane レシピをご覧あれ。