現在フィニステール県議会副議長のコフィ・ヤムニャンヌ(60)が、混乱が続く母国トーゴの大統領選挙に立候補する決意を固めた。「アフリカではなくフランスで暮らしている自分自身のことが納得できず、アフリカに対して借りがあるような気がしていた」 1945年トーゴの北西部で生まれる。両親は小さな畑を耕して暮らしていた。優秀な成績で、ブルターニュ地方のブレスト大学の数学科に留学がかなう。数学教師のアンヌ=マリと出会って結婚、一男一女の父となる。30歳の時にフランスに帰化。1989年にフィニステール県にある人口350人のサン・クリッツ村の村長に選ばれ、アフリカのしきたりにならって、老人の意見を尊重する制度を作って注目される。1991年から93年にかけては社会党政権の社会問題と同化政策担当相を務め、同化した外国人の模範としてマスコミに取り上げられる。3年前には、『Nous grandirons ensemble』を出版し、フランスがアフリカに何ができるのかを鋭く指摘。今度の立候補には「フランスが贈るトロイの木馬」などという批判もあるが、トーゴ改革への決意は固い。(真) |
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