Etsuko Chida


 千田悦子は、5歳の時から箏と唄を習い始めた。お稽古、発表会、コンサートと、観客のために演奏するようになっていった。「古典音楽」という既成概念から抜け出したくて、「文化を通して生活ができる」パリに来て6年がたつ。世界の音楽、アーティストとの出会い、いろいろな体験が新しい自分の音楽の発見につながる。CDも発売され、〈Geo〉誌の年間ベストアルバムにも選ばれ、今秋10月16日にはラジオフランスでのコンサートが予定されている。
 ノルウェー、スペイン、モロッコでのコンサート、モナコでの催しなど、フランスを中心にヨーロッパでのツアーも定期的に行われている。「CDの歌を聞いたあるフランス人作曲家が、私の声のために特別に曲を作ってくれ、コンサートで発表した。伝統を磨きつつも、普段聞いているロック・ポップ音楽のように、自分の声で、感情をこめた表現ができるように、作曲もしていきたい」
 古曲、民謡、現代音楽とジャンルを超えた独自の道が着実に切り開かれていくようだ。(尚)

●グットマン、ヴィルセラーゼ
 日本にもファンの多いチェロ奏者ナタリア・グットマンと、やはりロシア出身の素晴らしいピアニスト、エリソ・ヴィルセラーゼのパリ公演。曲目は、ブラームスのチェロソナタ第1番とショパンのチェロソナタ。しみじみとした名曲で日曜の朝を過ごしたい。
4月3日/11h。
20e(当日売りのみで10hから発売)。
Theatre du Chatelet :
1 place du Chtelet 1er 01.4028.2840

CDはFnac、Harmonia Mundiで発売中。
3月18日、3区にオープンした
Espace JIPANGOのイベントに出演予定。問い合わせは: jipango@noos.fr
etsukochida@wanadoo.fr


danse-poesie-musique
●『青の風』
 フランスを中心に活躍するコンテンポラリーダンスの振付家スーザン・バージは、2003年、島根県独自の伝統芸能〈石見神楽〉の舞い手たちに招待される。この現代と伝統の葛藤・融合の中から生まれた舞台作品が『青の風』。「この作品では、音楽は大地や岩に接する川であり、舞は急な山道にそって速さが変化する風である。川は絶え間なく一定の速さで流れ、岩だらけの大地を常に抱いている。風は天候の変化にもその流れを見つけ、大地にかたどられながら、流れに沿って吹き抜けていく。これらは舞い手と楽師の袴の色に反映されている」
18日、19日/20h30。15e/12e。
Maison de la culture du Japon a Paris :
101bis quai Branly 15e
01.4437.9500 M。Bir-Hakeim

●吉増剛造、J.F.ポヴォロス
 吉増剛造の詩は、読んでいるだけでもジャズや即興音楽の息吹を生き生きと感じることができるけれど、彼の自作朗読を聴けば、そのたぐいまれなるリズム感にひたすら驚嘆! 今回の公開録音では長篇詩『ごろごろ』などを「歌う」が、日本やイタリアなどで共にパフォーマンスを重ねてきたギタリストのジャン=フランソワ・ポヴォロスが、抒情的に絡んでさらに刺激的な舞台を期待することができる。(真)
18日/20h。7e。
Studio Campus :
12bis rue Froment 11e 01.4355.4403 M。Breguet-Sabin