OVNI 559 : 2005/2/1

「私たちがいなくなれば、誰も証言できなくなるだろうが、私たちの記憶を守ってくれる人たちが存在することを信じたい。だからこそ、私はヨーロッパ建設に積極的に参加したし、それが、この悲劇が二度と起こらないための唯一の希望だと思ったからだ」
1月16日、パリ市庁舎で行われたアウシュヴィッツ強制収容所解放60周年式典で、17歳の時に収容されたシモーヌ・ヴェイユ元欧州議会議長。

「Certains jours, quand le soir tombe, alors je me souviens, et je pleure. 時々、夜になると思い出して、泣いてしまいます」

同式典で、ユダヤ人ではないが、レジスタンスに加わったため強制収容所に送られたアンドレ・ロジュリ将軍。強制収容所でのさまざまな残虐行為を語った後の結びの一言。

6200万人
国立統計経済研究所が2004年度
に行った国勢調査によると、フランスの人口は6200万人に達する。4年前の調査より約170万人増。出生者数380万人が死亡者数270万人を大きく上回ったことが原因。ドイツやイタリアでは死亡者数が出生者数を上回っているように、EU大国の中では異例。パリの人口は約214万人。

41万人
1999年から2004年にかけてフランス
にやってきた移民は41万人で、移民総数は450万人に達する。そのうち、EU諸国出身は180万人、マグレブ3国出身は140万人、アフリカ諸国出身は50万人、アジア諸国出身は60万人。

1月20日、公務員約30万人がフランス各都市でデモ行進して盛り上がった。パリでは3万人、マルセイユでは1万人が参加した。この大がかりなデモの中心は、フィヨン教育相の学校改革法に強く反対する教員たちで、全教員の43%がストに加わった。高校生ら多数もデモに加わり、「教育のバーゲンセールに反対!」、「みんなのための学校が、我々の理想!」などとシュプレヒコール。
●女子滑降、モンティエの後はジャクモ
 1月7日、イタリアのボルミオで開催されたワールドカップ・スキー・シリーズの女子滑降で、イングリッド・ジャクモ選手(26)が初優勝。
●2004年度の物価上昇率は横ばい
 国立統計経済研究所によると、2004年度のフランスの物価上昇率は2.1%。2003年度は2.2 %だった。
●ヴェイユ法30周年のデモ
 人工妊娠中絶を認めるヴェイユ法が国民議会で可決されて30年目の1月15日、パリで1万人がデモ行進。人工中絶を執行する医師がまだまだ不足していること、中絶に罪悪感を抱かせるような環境が改善されていないこと、避妊を徹底するための性教育が不十分であること、などを訴えた。
●ルペン国民戦線党総裁、またまた問題発言
 1月中旬に発行された極右の週刊誌〈Rivarol〉のインタビューの中で、ルペン国民戦線党総裁は「ドイツ軍による占領時代はそれほど非人道的ではなかった。ドイツ軍がフランス各地でそれほどの大量虐殺を行ったというのなら、政治犯用の強制収容所などは必要ではなかっただろう」などと発言。「ルペン氏は軽罪裁判所でこの発言について釈明すべきだ」とペルバン法務相。
●公務員スト
 1月18日から20日にかけて、フランス全国で、郵便局員、国鉄機関士、電力ガス公社職員、教員などの公務員が、賃上げや公共サービス維持などを要求してストライキを決行。〈Le Parisien〉紙がその直前に行った世論調査によると、フランス人の65%がこのストを支持している。反対は15%どまり。
●超大型機A380お披露目

 仏英独西4カ国が協力して開発したエアバス社の超大型機A380が、1月18日、 トゥールーズ市近郊ブラニャックにある組み立て工場で、4カ国の大統領および首相が参列して披露された。A380機は、全長73m、幅79.8m、高さ24.1m、総2階建て構造で550人から850人の乗客を乗せ、最高時速1080kmで1万6000kmまでノンストップ飛行できる。これまでの受注数は149機になり、採算がとれるのに必要な250機の半数を超えている。今年の3月に初の試験飛行。
●UDF総裁にフランソワ・バイルー再選
 1月22日、中道右派に属するフランス民主主義連合(UDF)全国大会の総裁選挙で、ただ一人立候補していたフランソワ・バイルーが、98.5%の票を得て総裁に再選された。バイルー総裁は、欧州憲法条約批准には賛成だが、トルコのEU加盟には反対という従来の路線を再確認するとともに「これ以上ラファラン内閣と協力すると、フランス国民に、UDFと民衆運動連合(UMP)は同じと思われてしまい、UDFの存在価値がなくなってしまう」と演説し、UMPの「一党独裁的政治」を厳しく批判した。