衛星放送やケーブルテレビで音楽番組が放送されています。視聴者はその音楽番組をソファーでのんびりと見ている人もいるでしょう。一方、番組を見て気に入ったアーティストのCDを買いたいと思っている人もいるでしょう。今度のコンサートはいつなんだろうなあと気にかける人もいるでしょう。とにかく視聴者のニーズはまちまちでばらばらです。ただ、この音楽番組を見たいという一点は共通しているわけです。 MCM、MTV、VH1などが人気のチャンネルです。こうしたテレビ局の目的は音楽市場を開発することです。インターネットとの競争でCDの売り上げが急降下しているので、レコード会社とテレビの各音楽チャンネルは協力し合って、アーティストと彼らのCDのプロモーションを行っています。 リモコンを利用するだけで、視聴者の大好きなアーティストに関する情報が、近況とかも含めて画面に出てきます。さらにこれまでどんなCDを出してきたのかといったこともわかるようになっています。テレビでショッピングする時代です。 いちばん大切なのは、いろいろなアーティストを聴くことだと思うのですが、こうしたシステムでは、よく売れるアーティストだけが画面に登場します。それ以外のアーティストはテレビの番組からほされています。グローバリゼーションの時代ですので、強者が勝ち残り、マイナーなアーティストは消えていきます。フランスには “La musique adoucit les moeurs.(音楽は人々の心を優しくする)” というコトワザがありますが、現実は逆ですね。(クロード) |