OVNI 532 : 2003/11/1 N° 532 2003-11-01 ●35時間制に53%が賛成 2000年から実施されている35時間制に対する批判の声が高まっているが、10月初旬に行われた世論調査で(TNS-Sofres)、53%が存続を、39%が廃止を望んでいることがわかった。 ●ピエール・シャナル自殺 シャンパーニュ地方、マルヌ県にあるムルムロン基地周辺で1981年から87年にかけて8人の青年(6人は徴兵)が行方不明になった。そのうちの3人を殺害したとみられるピエール・シャナル元曹長(57)の裁判が、10月14日からランス市にあるマルヌ重罪院で始まった。シャナル容疑者は、この裁判は不公平であるとして、5月には自殺未遂を図り、7月半ばからハンガーストライキを続けていたが、裁判初日にも出廷を拒否。15日零時すぎ、同容疑者は、収容されていたランス市の病院で大腿部の静脈をカッターで切断して再度自殺を図り死亡。裁判は中止され、真実はわからないままに。 ●たばこ値上げ、たばこ屋スト 10月20日、たばこが18%から20%値上がりし、マールボロを例にとると1箱3.90€が4.60€に。1日1箱を喫煙すると年に1679€の出費! フランスは、ノルウェー(マールボロ7.18€)、英国(7.05€)に次いで、ヨーロッパで3番目にたばこが高い国になった。この値上がりでたばこの消費が6%ほど減少するとみられている。当日、この値上げに抗議して3万4000軒のburalistes(たばこ販売店)の大部分が、たばこコーナーにカーテンを引いて販売を拒否。来年1月にも大幅な値上げが予定されている。 ●女性の肺ガンが増えている IVS(Institut de veille sanitaire 公衆衛生監視局)の調べで、女性の喫煙者が増えるにつれ、女性が肺ガンにかかる率が1980年以来、年4.5%増加していることがわかった。2000年に肺ガンで死亡した人は男性2万2649人、女性4515人だったが、現在の傾向が続くと、2015年から2019年の5年間で女性5万9000人が肺ガンで死亡することになるという。 ●2004年度予算案に欧州委員会がマッタ 2004年度予算案の歳入に関する部分が国民議会で可決されたが、10月21日、欧州委員会は、フランスの2003年度の経済成長率は0.1%にとどまり、財政赤字は国民総生産の4.2%に達し、マーストリヒト条約が定める3%の限度を大幅に越えると指摘。また2004年度の赤字も3.8%に達するとし、12月15日までに、歳出削減を目指す予算訂正案を提出するよう、フランス政府に強く要望。 ●景気回復? 10月22日、INSEE(国立統計経済研究所)は、フランス人所帯の消費が、9月は前月比3.4%上昇したと発表。8月は2.9%下降して景気後退が懸念されていただけに、ランベール予算担当相は2003年度の経済成長率は0.5%を維持できるとほっと一息。自動車(4.4%)と衣服(4.4%)の消費が伸びたのが目立った。 ●エヴリーヌ・トマがマリアンヌに フランス各地から20人の市長が集まり、共和国のシンボルともいえるマリアンヌに、国営テレビ局France 3の人気番組〈C’est mon choix〉の司会者として知られるエヴリーヌ・トマ(39)を選んだ。1970年のブリジット・バルドー、78年のミレイユ・マチュー、85年のカトリーヌ・ドヌーヴ、2000年のレティシア・カスタに次ぐ栄誉で、市長室に彼女の胸像が置かれる日も近い。 Share on : Recommandé:おすすめ記事 11月21日の国鉄スト情報。 中学校教員殺害事件の公判が始まる。 前代未聞の〈マザン事件〉裁判始まる。 トラン・トゥ・ニャーさんの闘い − フランスで枯葉剤訴訟。 人気コメディアンの解雇と、揺れるメディアの自由。 広島・長崎の原爆語り継ぐ4日間、トゥールで開催。