マルセイユで生まれたアニス風味のアペリチフといえばパスティス。暑くなってくると、パリでもカフェのカウンターやテーブルでの人気者になる。パスティスといっても〈カザニス〉、〈51〉、〈リカール〉、〈ペルノ〉などの種類があり、それぞれ微妙に風味が異なる。そこで、ファンたちはお気に入りのものを名指しで頼むことになる。最近は、甘さがしつこくなくアニスやその他のハーブの微妙な香りがする、小生産のパスティスも手に入るようになった。
細長いコップに、パスティス少々をとり、約4~6倍の冷水で割って、最後に好みで氷を加える。最初から氷を加えると結晶化したりするので注意。
スズキなどの魚を焼くときにパスティスでフランベしたり、さまざまなソースの隠し味にも使える。パスティス風味のクレーム・キャラメルもなかなかだ。香りが強いので控えめに。(真)