アクション・シーンに期待したい… “Fanfan la Tulipe”

 フランスでは、映画ジャンルの一つに〈film de cape et d’epee〉というのがある。日本でいえば〈チャンバラ劇〉ってとこだ。『Fanfan la Tulipe』はまさにこのジャンル映画だ。
 52年のクリスチャン・ジャック監督による同作品は、日本では『花咲ける騎士道』という題で公開された。昔の日本の洋画業界は邦題を付けるのが上手かった! 最近はそのままカタカナにしているからなあ。そしてもちろん、この映画はジェラール・フィリップ主演ってことで今も語り継がれている。18世紀、人々は闘うのが大好きだったということを背景に、ファンファンという名の色男(死語?)の単純さが、王様(ルイ15世)や王女様まで巻き込んでついには戦争を勝利に導き、ファンファンは彼の運命を変えた女性、アドリーヌ(ジーナ・ロロブリジーダ)と王の前で結ばれる。というまっことメデタシメデタシのお目出たい物語。多分、今の人間には逆立ちしても書けないシナリオだ。
 というわけで、かなりオリジナルに忠実であろうと予測される新『Fanfan la Tulipe』の登場。今年のカンヌ映画祭(5/14~25)のオープニングを飾る。G・フィリップにかわってヴァンサン・ペレーズ、G・ロロブリジーダにかわってペネロペ・クルスという配陣。52年版は、やっぱり観ていてアクションシーンがたるいのだが、03年版は、そこをCG処理で見せ場にしてくれていると期待したい。何しろ監督が『TAXi』シリーズのジェラール・クラヴジック。この監督は、プロデューサー、リュック・ベッソンの名前ばかりが前に出て、認識されてなくて可哀想なのだが、(吉)は結構イケてる職人監督だと実は評価している。52年版はカンヌで監督賞を獲得しているが、03年版はアウト・オブ・コンペ。(吉)