茸入りクリームソースがとってもおいしい! Escalope de dinde à la normande

 子牛のやわらかい肉を薄く切ってソテーし、クリームソースを添えたノルマンディー風は、とてもうまいが、欠点は子牛の肉が高いこと。そこで、わが家では予算が苦しいときは、七面鳥の胸肉filet de dindeを薄く切って代用することにしている。鳥肉屋さんで人数分薄く切ってもらってもいいし、スーパーでは、すでに薄切りにされたものが〈escalopes de dinde〉という表記で並んでいる。残念ながら、七面鳥の肉はあっさり味でちょっとうま味に欠けるので、ソースにエシャロットやエストラゴン、タイムなどのハーブを加えたり、旬の茸やマッシュルームを加えたり、ひと工夫したい。
 4人分として、エシャロット2個とエストラゴン一束分の葉をみじん切りにする。マッシュルーム250グラムは薄切り。
 フライパンにバターと油を半々にとり、塩、コショウしておいた七面鳥のエスカロップをソテー。中火。焼きすぎると肉がパサパサしてしまうので、片面3、4分程度だ。軽く焼き色がついたら取り出す。
 フライパンは洗わず、そこへエシャロットを入れ、透明になったら、白ワインを半カップ加え、木のへらでかき混ぜながら、うま味を溶かせ込む 。沸騰してきたら、マッシュルーム、エストラゴンの葉、生クリーム200ccを加える。ぐつぐついって、マッシュルームがしんなりしてきたところで、七面鳥の肉を戻し、これが温まったら出来上がり、という簡単料理。子牛肉の場合も作り方は同じです。
 七面鳥にしたら予算が浮いてしまったという人は、マッシュルームのかわりに、モリーユ茸(編み笠茸)にするのはどうだろう。贅沢なおいしさです。付け合わせは、白いごはんかパスタがいいでしょう。ワインは、サンセール産の上品な軽い赤とか、ブルゴーニュ産のコクのある白が合う。(真)

台所のフランス語

●escalope, escaloper
 肉や魚、時にはクルジェットやナスなどの野菜の薄切りのこと。代表的なのは子牛のフィレ肉やモモ肉から切り取ったescalope de veau。あっさり味なので、クリームソースやトマトソースを添えたり、ウィーン風やミラノ風に衣をつけてフライにしたりする。escaloperというのは、肉、魚、野菜を、料理に適した厚さに、斜めにそぎ切りにすること。

●七面鳥 dinde
dindeという名前の由来は、西インド諸島にたどり着いたスペイン人たちが、初めて七面鳥を見て “poule d’Inde” と名付けたことによるのだそうだ。オスはdindonというが、dindeと呼ばれてしまうことが多い。オーブンで丸ごとローストできるような小形のもの、モモ肉、胸肉などと切り分けられて市販されるための大形のものなど、何種類かの七面鳥がフランス各地で飼育されている。

 安いレストランでは、子牛のかわりに七面鳥の肉を使うことが多い。escalope panée à la milanaiseとメニューに出ていても、そのエスカロップは七面鳥の肉である可能性が大。本当に子牛肉を使っている場合は、escalope de veauとわざわざ明記するようになってきている。ブランケットにも七面鳥のモモ肉が使える。

●七面鳥のエスカロップのカレー
 即席カレーです。フライパンに油をとり、みじん切りにしたタマネギとニンニクを炒め、軽く色がついたら、せん切りにしておいた七面鳥のエスカロップを加える。塩、コショウ。表面に色がついたら、カレー粉を好みの量加え、いい匂いが立ちのぼったところで、ココナツクリームか生クリームを加えて混ぜ合わせ、しばらくグツグツさせたらでき上がり。チャツネを加えると味に深みが出る。最後にコリアンダーの葉を散らしましょう。