オクラ入りソースはネバネバするのがうれしい。 Sauce aux gombos

 に紹介したレストランでは食べそびれてしまったオクラ入りソースを作ってみよう。ネバネバと糸を引くような料理は、フランス人は大の苦手。でも西アフリカの人や日本人は、ときどき食べないと欲求不満。
 アフリカ食料品店に出かけて、黒っぽい干し魚1尾とオクラを500グラムほど、それに辛い唐辛子を1、2本買ってくる。干し魚を探しに行くのが面倒なら、どこの魚屋でも売っているサバの燻製でもいいし、なんだったらカツオブシやサバブシ、干しエビ、スルメで代用してもいい。オクラはあまり大きくなく、緑が鮮やかなものを選びたい。macreuseやgîteといったゼラチン質が多い煮込み用の牛肉も800グラム買ってくる。
 厚鍋に、油、それもできたらアフリカの風味にさらに近づける落花生油をとり、みじんに切っておいたタマネギ2個を炒めていく。これが透き通ってきたら、小さめの角切りにした肉を加え、塩、コショウ。しばらく炒めたら水をヒタヒタに加え、固形のスープの素を入れ、さらに水でもどしてほぐしておいた干し魚を加える。沸騰したら弱火にし、コトコトと、肉が柔らかくなるまで、約2時間ほど煮込む。圧力鍋を使えば時間を半減できる。
 肉が柔らかくなってきたら、オクラをさっと洗い、へたを落とし小口切りにして加える。粘りが強い方が好きな人はオクラの量を増やします。
 木のスプーンで静かにかき混ぜながら20分ほど火を通す。鍋の底にくっつきやすいので、終始弱火です。
 付け合わせはタイの香米を炊いたご飯。ネバネバのソースとからめながら食べる幸せ。フランス人にもこの幸せを味わわせてあげたいが…。インスタントでもいいから、フートゥーというヤマイモの粉の団子を作ったりしたら、もっとアフリカらしくなる。おろしたり、みじんに切った唐辛子も忘れずに添えたい。(真)

●foutou
 西アフリカの主食の一つ、フートゥーは山イモの粉でできた団子。作り方はむずかしいらしく、マギー印のインスタント “Bonfoutou” もある。同量のぬるま湯と混ぜ合わせてから、濡れ手でだんごの形にまとめるだけ。少々苦く、山イモの味がきちんとする。アフリカの食料品店で手に入る。500グラム入りで2前後。
●アフリカ人の唐辛子 piment
 アフリカ食料品店で売られているこの超辛唐辛子、選ぶときもビニール袋ごしにつまむこと、刻んだりおろしたりする時もゴム手袋を忘れないこと、使ったナイフやおろし器は、使用直後に何度も洗剤で洗うこと。というのも素手でさわって目をこすったりしたら、病院行きの痛さ! しかし、この唐辛子は、辛さだけではなくアフリカ料理の風味の決め手になっていて、加えたとたんに味がめきめきっと引き立ってきます。
●オクラ gombo
オクラはパリでも中華食品やアフリカ食品の店で買うことができるが、サイズは日本のものより大きめ。なるべく小さめで、中の種が発達していないものを選びたい。インドが原産らしいが、日本だけでなくアフリカや米国南部、西インド諸島まで旅している。アフリカの一部では葉も食用にするという。ボクらはテンプラにしたり、大根おろしと和えたりして、その香りと粘りを大切にする。西インド諸島風に、さっとゆでて冷ましてから、タマネギ、ニンニクといっしょに炒め、トマト風味、ライム風味にしたものもうまい。これもご飯といっしょに食べる。中近東の人は、ごく小さいオクラを水煮した缶詰を利用することが多い。これはあまり粘らないが、子牛との煮込みなどに加える。