(南)が推薦する11月のシャンソン。

 生涯、愛と孤独を歌ってきた孤高の歌手、バルバラ没後5周年を記念し、2人の新進歌手が彼女のオマージュを競う。
★★★★Mathieu Rosaz
 長身でハンサムなマチュー・ロザスが、初期の代表作『ゲッティンゲン』ほか、バルバラが華麗なる変身を遂げた70年以降のロマンチシズムに溢れた作品を中心にピアノの弾き語りで歌う。エイズに呪われた人々に捧げた『愛の死』や、デスノスの詩に彼女自身が作曲した “Ne reviens pas si tard” といった未発表曲も取り上げていて彼ならではの選曲。男性歌手がバルバラの作品を取り上げるのは過去に例をみないので興味深い。バルバラの作品を21曲収録した彼の新CDは、 Le Loup du Faubourg から発売中。
5~16日 火~土/19h 15€(FNAC)
*Theatre du Renard:12 rue du Renard
4e 01.4824.1697
★★★Ann’So
 地下鉄通路で目を引く “Ma plus belle histoire d’amour…barbara” というアンソのコンサートのポスター。そして、テレビのCMでは、彼女がバルバラそっくりな声で『いつ帰って来るの』を歌っている。そのアンソが、永年、バルバラの伴奏をつとめたロマン・ロマネリの演奏をバックに『孤独のスケッチ』や『黒い太陽』など、愛に傷つき苦悩に生きたバルバラの作品を聴かせてくれる。あまりにもそっくりなので、妥協を許さない気難しいバルバラ・ファンから袋叩きにならなければよいのだが…。コンサートと同名タイトルの 『バルバラ集』も発売中。 11月14日~12月31日 火~土/20h30
日/16h 26€
*Europeen:5 rue Biot 17e 01.4387.9713
マチュー・ロザス


●Cafe Zimmermann/J.S.Bach
 バッハは、ライプチヒ滞在時にカフェ〈ジンマーマン〉の常連で、自分の協奏曲を、そこで演奏している小グループのために書き直したりしているという。そのカフェの名をとったこのアンサンブルは、各楽器のパートがソロというのが特色になっている。圧巻はブランデンブルク協奏曲第5番。ヴァイオリン、フルート、チェンバロ(少々かげりのある音色が美しい)の絡み合いに、ドキリとするような新鮮さがある。
 今度の公演では、アルバム収録曲のほか、テレマンの協奏曲などを演奏する。

9日/17h 15€
*Theatre de la Ville:
2 place du Chatelet 4e 01.4274.2277


●日曜の朝の室内楽
 3日は、現代を代表するチェロ奏者ナタリア・グットマンで、バッハの無伴奏チェロ組曲の1、3、5番。24日は、ピアニストブルーノ・レオナルド=ゲルバーで、得意のベートーヴェンのピアノソナタを演奏する。8番の『悲愴』、21番の『ワルトシュタイン』ほか。
11h 20€(当日売りのみで10hより発売)
*Theatre du Chatelet : 1 place du Chatelet 1er 01.4028.2840
●サリフ・ケイタ
 シンセを多用するなど西欧ポップスに接近しすぎて、光を失ったかにみえたサリフ・ケイタだったが、最新アルバムではみごとにアフリカ回帰。彼の名盤には欠かせなかったギタリストのカンテ・マンフィラなども参加して、マリのブルースを熱唱している。今度のパリ公演は見逃せない。
18日 27.40€~34€(Fnac)
*Olympia : 28 bd des Capucines 9e
●ペーター・コヴァルト追悼コンサート
 9月21日、ジャズの名ベース奏者ペーター・コヴァルトが亡くなった。強靱な指からはじき出される深いサウンド、ツボを心得た絶妙のタイミング、いつも目覚めていた即興の冴え…ヨーロッパだけでなく、日本や米国でも、根強いファンをもっていたベーシストだった。彼の追悼コンサートは、サックス奏者のドーニク・ラズロ、打楽器奏者のレ・クァン・ニンほか。彼の演奏を撮ったフィルムなども上映される予定だ。
8日/20h30開場 11€
*Instants Chavires:7 rue Richard Lenoir
Montreuil 01.4287.2591 M。 Robespierre
●マックフィー、ボニの競演
 ポケットトランペット、トロンボーン、各種サックスを吹くジョー・マックフィーと、ジプシーのギター奏者レイモン・ボニのデュオは素晴らしい。20年越しの息の合ったプレイ、それでいながら、毎回未知のサウンドへの即興…それも知的なアプローチではなく、底には心の歌が流れる。
16日/20h30開場 11 €
*Instants Chavires:01.4287.2591
●フレッド・フリス
 いろいろな分野に食い込んで独自の即興プレイを展開しているギタリストのフレッド・フリスがパリ公演。6日は、ウェーベルンなど20世紀の曲を得意とするアルディッティ弦楽四重奏団と共演で、興味津々。8日はソロ。
12h45 9ロ(安い!)
*Theatre du Chatelet : 1 place du
Chatelet 1er 01.4028.2840

E・パーカー


 

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