簡単でいながら見栄えのする魚料理。 Colin froid en sauce verte

 魚屋にcolin(メルルーサのこと)という円筒形に近い細長いタラが何本も並んでいる。このタラはmerluとも呼ばれ、大きいものは1メートルほどになる。ベルトラン家では、これを丸ごとクール・ブイヨンでゆでてから冷まし、大皿にドーンと据えてボクらをもてなしてくれる。
 1尾1.5キロくらいのものを買ってくる。poissonnièreあるいはsaumonièreと呼ばれる、細長い魚を丸ごと煮るときに便利な鍋がある人は、そのままでいいけれど、なければ、頭を落とし、手持ちの大きな鍋にすっぽり入るように尾びれに近い方を切り落とすことにしましょう。

 まずクール・ブイヨンを作ります。水3リットル、辛口の白ワイン1本、薄く切ったニンジン3本とタマネギ2個、ブーケ・ガルニ(タイム+ローリエ+パセリ+セロリ)、塩大さじ3杯を大鍋にとって、黒コショウをたっぷり挽き入れ、30分ほど沸騰させて、材料それぞれの風味をたっぷり引き出してから、一度冷ます。
 魚をポワソニエールに置き、クール・ブイヨンを、魚がすっかりかぶるように注ぐ。クール・ブイヨンが足りないときは、はみ出ている魚の背の部分をガーゼなどでおおって、クール・ブイヨンの風味が行きわたるようにしたい。
 沸騰してきたら、火を落としコトコト20分ほどゆでる。火が強いと身がぱさぱさになってしまう。魚を静かに取り出す(ポワソニエールだと魚がのっているグリルごと引き上げられるので便利)。ナイフを使って皮を丁寧にはがし冷ますのだが、少々生温かいくらいがうまい。この間に自家製のマヨネーズを作り、パセリpersil、シブレットciboulette、エストラゴンestragon、チャービルcerfeuilなどの緑の香草を、できるだけ細かにきざんだものを混ぜ込む。
魚を大皿の中央に置き、周りをレタスで囲み、半分に割ったゆで卵やレモンで飾り、緑色のマヨネーズを別に添えて食卓へ。ワインは、ちょっと贅沢をしてマコンの白なんかはどうだろう。(真)


クスクス粒の簡単な蒸し方。
 クスクスの出来不出来はクスクス粒の蒸し方次第。ふつうは、クスクス鍋の下の部分で野菜や肉を煮ながら、その湯気で、上の部分に入れた粒々を蒸すのだが、クスクス鍋が必要だし、時間も1時間半以上はかかる。最近、ボクは電子レンジを使うことが多い。サラサラの極上の蒸し加減になるし、時間も10分ちょっと! 

 一人分100グラム、洗面器のような底の広い器に入れる。さっさっと水を振りかけ手で混ぜ合わせたら、電子レンジに入る大きさのボールに移し、レンジで3分。レンジから出した粒々をさっきの洗面器にあけ、水を1度目より多めに振りかけながら、タマタマができないように手で揉むようにする。またレンジで3分。もう一、二度同じ作業を繰り返せばできあがり。好みでは塩味を付けてもいい。これを大皿に盛り上げ、シナモンで飾り、バターをちょんちょんと置けば、クスクス屋さんも脱帽!(真)


●colinot
 colinotは、小型のcolinのことで、やはり繊細な味わいが素晴らしい。名高い一品はcolinot en colère(怒ったコリノ)。牛乳にさっと浸してから、塩、コショウ、小麦粉をまぶしつけ、かんかんに怒ったコリノが歯をむき出して自分の尾にかみついたという形にして揚げる。レモンをたっぷり搾りかけてほおばると絶品。
●残ったクール・ブイヨンはどうする
 あれだけ白ワインを使ったんだし、魚のダシも出ていることだし、捨てるのはもったいないクール・ブイヨン。さあ、どうしよう?

 一番当たり前な再利用といえば、漉してから冷蔵庫に入れておき(3、4日持つ)、また他の魚を煮ること。

 魚のスープを作ることもできる。まずブーケ・ガルニだけを取り出し、クール・ブイヨンをニンジン、タマネギごとミキサーにかける。湯むきしてからさいの目に切ったトマト、そしてニンニク適宜を加え、サフランやカレー少々などで色や香りをつけて、火にかける。沸騰してきたら、筒切りにしたホウボウや、身がこわれやすくてスープにコクをつけてくれるタラ科のmerlanのおろし身などを加え、ぐつぐつ煮ていく。最後によく洗ったムール貝でも放り込み、味を調える。オリーブ油とレモンの搾り汁を加え、みじんに切ったパセリの葉をたっぷり振りかければでき上がり。

これは便利

●poissonniere
 クリスマスや誕生日のごちそうにと、コラン、サケ、マスのような大型の魚を丸ごと煮て、姿そのまま食卓に出そうとすると、この鍋が必要だ。汁気を切って魚を取り出せるように、鍋の底に可動式のグリルが敷いてある。大きさにもよるが70くらいから。