アシ・パルマンティエをひと工夫してみよう。 Hachis Parmentier perigourdin

 アシ・パルマンティエは、味付けした挽き肉をマッシュポテトでおおったグラタンでしたね。今回は “ペリゴール風” と気取って、挽き肉のかわりにペリゴール地方の名物、カモのモモ肉の脂漬けConfit de canardを使ってみようという趣向。4、5人分としてモモ肉4つ入りのConfit de canardの缶詰を買ってくる。
 ジャガイモは1キロ。八百屋さんに “pour la purée” と頼んで、マッシュにすると柔らかくてうまいビンチュbintjeなどを求めるといい。

 皮をむいて切り分けたジャガイモを、柔らかくなるまで塩ゆでする。これをフォークやマッシャーでつぶして、きめ細かいマッシュポテトにする。バター60グラム、続いて温かくしておいた牛乳250ccを混ぜ入れる。塩、コショウで味を調え、おろしたナツメグ少々を加える。

 タマネギ1個を細かなみじん切りにし、コンフィの缶詰の表面に固まっている白い脂少々でしんなりするまで炒める。これも軽く塩、コショウ。

 オーブンの目盛りを6(200度)に合わせ点火しておく。

 缶詰全体を鍋にとり弱火にかける。脂が溶けてぐつぐついいはじめたら、モモ肉を取り出す。皮をはぎ、身を骨からはずし、細かくほぐし、タマネギと混ぜ合わせる。

 オーブン皿に半分の量のカモ肉を敷き、みじん切りのパセリをちらし、半分の量のマッシュポテトでおおう。同じ手順を繰り返せば、カモ肉/マッシュ/カモ肉/マッシュと4階建てになりますね。上にちょんちょんとバターを置いて、熱くなっているオーブンへ。20分もすれば、表面にきれいな焼き色がつく。グリーンサラダを別に添えて食卓へ。

 ワインは、今年はかなりコクがあって合格点の、ボージョレ・ヌーヴォーにしようかな。(真)


台所のフランス語
●confit
コンフィconfitというのは、カモやガチョウの肉、あるいは豚肉などを塩漬けにしたあと、たっぷりの脂で気長に煮込み、その脂ごと壺や瓶などに漬け込んだもので、フランスに古くからある肉の保存法のひとつだ。形容詞になると “砂糖漬けの” という意味になり、fruits confitsはオレンジやアプリコットなどの果物の砂糖漬けをさす。citrons confitsは、マグレブ系の人がタジンなどの料理に加える、レモンの漬け物。oignons confitsやpoivrons confitsというのは、タマネギ、赤ピーマンをくたくたになるまで火を通して煮詰めたもので、焼き肉や焼き魚などに添えるのが、ビストロなどでちょっと流行っている。
●コンフィ・ド・カナールの脂を再利用
 コンフィ・ド・カナールをおおっている白い脂を捨ててはいけません。左欄のように、カモ肉を取り出すために温め直すと脂が液状になる。これをフタができるテリーヌ用の器などに移す。冷めるとふたたび脂が白く固まる。冷蔵庫に保存し、ジャガイモのソテーに使ったり、インゲン豆料理やシュークルートなどに加えたりすると、こってりとしたうま味が出る。
●ハンガリー風グラタン
 といったら、パプリカ粉が入ります。今回のレシピのごとく、1キロのジャガイモをマッシュ。その半量のタマネギを細かなみじん切りにして、弱火でバター炒め。とろけそうになってきたら、塩とコショウで味を調え、パプリカを好みの量だけ加える。マッシュポテトと朱色に染まったタマネギを混ぜ合わせ、バターを塗っておいたオーブン皿に入れ、パン粉を振りかけ、ところどころにバターの小塊を置いて、熱めのオーブン(目盛り6-200度)へ。表面にきれいな焼き色がついたらでき上がり。子牛肉のソテーやソーセージの付け合わせなどにおいしいグラタンです。