STYLO QUI FUIT
“stylo”はボールペン、あるいは万年筆(plumeともいいます)のこと。ボールペンが逃げ出す? ボールペンはなにをこわがっているのでしょう?
なにをされたというのでしょう?ふざけているのではありません。たとえば、私が万年筆を使って数行書こうとすると、きまって万年筆の調子がおかしくなり、逃げ出すのです。実をいうと”fuir” には水やガス、インクなどが漏れるという意味もあるのです。万年筆くたばれ! ワープロ万歳!逃げる(漏れる)ことができるうちにどんどん逃げ(漏れ)なさい。数年もしたらどのみち用立たずになるのだから!!!
俗語では、デザートなど甘いものは、たいてい「簡単だ」とか「易しい」の意味合いです。そこで、”c’est pas de la tarte” は”c’est pas facile” (簡単ではない)と同義になります。tarte(パイ)は、このように否定形でのみ使われ、肯定形のときは “c’est du gâteau” のごとくgâteau(ケーキ)やnougat(ヌガー)が登場。数あるケーキ類の中では、なぜか “millefeuille”(ミルフィーユ)*だけが、”c’est du millefeuille” のように「簡単だ」の意味で使われますが、”millefeuille” をきれいに食べるのは “c’est pas de la tarte”。
*何層ものパイ皮にカスタードクリームをはさみこんだケーキ。
「これはパイじゃない(むずかしい)! 切れないよ!」AVOIR QUELQU’UN SUR LE DOS
楽ではありませんね。宿題をやっているときに “avoir quelqu’un sur le dos”(誰かを背中にのせる→誰かに監視されている)のは…。だんだん “devenir lourd, tres lourd”
(重たくなってくる=>うっとうしくなってくる)。しまいには “en avoir plein le dos” (もうたくさん)という気分になります。”craquer”(背中などがポキッと音を立てる=>がっくりくる)ことを避けるためには、”avoir bon dos” (丈夫な背中を持つ→くじけない)ことが大切です。
「うへぇー、だんだん重くなってきた」