ブノワ・マジメルさん(27)は、『La Pianiste』に出演して今年のカンヌ映画祭主演男優賞を獲得。今年になってからも彼の好演が評価された『Selon Mathieu』など2作品が公開されているが、日本の映画ファンにはなじみがないかもしれない。でも『人生は長く静かな河』の主人公モモ・グロゼイユといったら、みんな、えっ、あのよく気のつくしたたかな男の子!と驚くだろう。 父は銀行員、母は看護婦の質素な家庭に育ち、勉強の苦手な男の子だったが、12歳の時に『人生は…』の子役に応募したのが人生の転機。16歳の時に映画で生きていこうと決心。これまでは地味な役どころが多く目立たなかったが、着実に演技力を身につけ今回の受賞となった。 「若いときのドロンのようで、古いタイプの良さがある。ギャバンの脇で演じていてもおかしくないだろう」とはグザヴィエ・ボヴォワ監督の弁。マスコミ嫌いで、ジュリエット・ビノッシュとの間に一女、ということを知っているファンも数少ない。(真) |
“Pour moi c’est une sorte de Delon jeune, il a une classe ancienne, je le verrais bien à côté de Gabin (…)” 左は同じ作品で 主演女優賞に輝いた イザベル・ユペール。 |