S.O.S.:「Stop Cafards」社長の人生哲学。
ゴキブリ、ノミ、ネズミなど、この世から消えてもらいたいと人間から願われている動物の駆除を行なう「Stop Cafards」。事務所にかかってくるSOSの電話で状況を聞き、七つ道具を持って毎日現場へ出動するオーナーのジェラールさんは、10年前にこの仕事を始めた。
ネズミ退治には紙製の細長い箱型の筒を使う。部屋の隅に置き、中に入ったネズミが箱中央の毒餌にぱくつくと、ちょうど住みかへ帰った頃に御陀仏となる。このほか伝統的なネズミ生け捕り装置も大小取り揃えてある。ゴキブリどもをやっつけるのは注射器のような容器に入ったペーストと、ゴキブリホイホイだ。強力毒ペーストは部屋の隅々、特に水回りを中心に点々状に塗っていく。無臭。これで大体のゴキブリはコロリといってくれる。だが、奴らの生殖能力は想像以上で、雌ゴキブリの卵は親が死んだ3日後にでもかえり、大量の赤ちゃんゴキブリが生まれるのだそうだ。そいつが家に拡がらないようにと、ジェラールさんのゴキブリホイホイは雌をつかまえるのが主な目的。そのためフェロモン入りの餌を粘着面の真ん中に置くのだ。
「恐竜以前から存在し、現在まで生き抜いてきたゴキブリの生殖本能はすごい。例えばネズミに餌をやると、まず餌を食べ、それから交尾する。ゴキブリはなによりも先に交尾して、それから餌を食べるんだよ。」
ぞぞぞー。最近は景気が悪く、ずいぶん客数が減っているという。もしかしてゴキブリも減っているのでは ?
「とんでもない。毎日何千万、何千億と生まれているよ。昔よりも増えているくらいさ。熱と湿気が大好きなゴキブリは、電化製品のおかげで1年中快適に過ごせるようになったんだからね。」では、ゴキブリを一掃するには一体どうしたらよいのでしょう。「絶滅させるのは無理。でも減らすことはできる。普通に暮らしていればいいのさ。つまり普通に掃除をしていればいいってこと。昔は女性が家の掃除をしてくれていた。現代は女性も外で働くようになり、その上、家ではみんなテレビばかり観ている。その間に汚い台所の床に落ちたパン屑を、ゴキブリはぱくぱくよろこんで食べている。一度掃除が終わったら、すぐに次の掃除のことを考えなくてはいけない。奴らに侵略させっぱなしにしてはいけないよ。戦わなくては。人生と同じさ。人生とは戦いなんだよ。」
ジェラールさんの人生哲学に触れた。
(仙)
※Stop Cafards:
3 Bd Victor 15e Tel: 01 3949 0515
http://www.stopcafards.fr
Infos pratiques■ゴキブリ・ネズミ駆除
*Stop Cafards
Tel : 01 3949 0515
http://www.stopcafards.fr
ゴキブリ退治(台所、浴室、トイレ)600F(1カ月保証つき)
1部屋追加ごとに50Fプラス
ネズミ退治 600F(1カ月保証つき)
*SMASH(パリ市のサービス)
Tel : 01 4497 8787
ゴキブリ退治(台所、浴室、トイレ)375F(保証なし)
■ペット・タクシー
毎日、24時間営業。飼い主が付き添えない時でもタクシーがペットを目的地まで無事に届けてくれる。パリ市内一律30€。
Tel : 0825 8294 36
■猫・犬が行方不明!どうしよう?
行方不明になったと思ったら警察署(commissariat de police)か、憲兵隊本部(gendarmerie)に届け出る。近所の獣医さんにも声をかけ、「×○をさがしてます」のビラを近所の商店に貼らせてもらい、住民の郵便受けに入れよう。報酬を約束すれば更に効果的?
入れ墨の入った猫・犬なら再会の可能性は高い。以下の機関へ問い合わせてみよう。
猫→国立猫属資料課 (Fichier national félin: Tel : 01 5501 0800)犬→ 犬中央協会(Société centrale canine : 01 4937 5454)■動物を拾ってしまった動物の身元を示す入れ墨は、犬ならローマ字3文字+数字3ケタ、猫は数字2ケタ+ローマ字3文字となっていて、たいてい耳の内側(犬だと腿の内側ということもある)にある。これをノートして上記の国立猫属資料課か、犬中央協会へ連絡を。耳が汚れていて入れ墨が読みにくい場合は、アルコールできれいにしてから灯りを耳の後ろ側にあてて透かせば見やすくなる。
身元が確認できない場合は以下の機関へ連絡をとってみよう。
*Société Protectrice des Animaux (SPA):
Tel : 01 4380 4066
*Assistance aux animaux
Tel : 01 4067 1004
猫→
L’Ecole du chat
Tel : 01 4223 2116
猛禽類→
Fonds d’intervention pour les rapaces
Tel : 01 5358 5838
野生の鳥→
Société de protection des oiseaux de ville
Tel 01 4253 2722(p.6 参照)