OVNI444 : 1999/10/1 N° 444 1999-10-01 ●パリで第2回テクノ・パレード ベルリンのラブ・パレードに感激した J・ラング元文化相などの肝いりで、昨年、パリで初のテクノ・パレードが開催された。今年も、9月18日、レピュブリック広場からバンセンヌまでの5.6kmを20万人以上がテクノの音楽に合わせて行進、色とりどりの32台の山車に拍手喝采が飛んだ。来年2000年はシャンゼリゼ大通りでのパレードを目指すという。 ●やはり皆既日食はこわい 皆既日食による視力障害の調査が続けられていたが、専用眼鏡で目を保護しなかったために122人が網膜の異常を訴え、そのうちの7人は両目の視力が0.2以下に落ちて、失明に近い状態になったことがわかった。また12人は片目の視力が0.2以下に。快復の見込みはほとんどなく、眼鏡による矯正も不可能とのこと。 ●3Dによる「バルザック」 昨年9月に放映されて視聴率51.9%と大好評だった「モンテ・クリスト伯」に続き、ドパルデューと演出ジョゼ・ダヤンのコンビは3Dによる「バルザック」に挑戦。全4時間、総制作費6200万フランで、ジャンヌ・モロー、ファニー・アルダンなどが共演。9月13日、前半が放映されたが、視聴率は33.7%にとどまった。 ●Seita もうかうかできなくなった ガンと11年間闘って今年の1月に亡くなったリシャール・グルランさんの家族がフランス専売公社Seitaを訴えた裁判が、9月8日から始まった。グルランさんは、褐色葉の「ゴロワーズ」を1日2、3箱吸っていたが、Seitaは「ゴロワーズ」の危険性をアピールすることを長年怠っていたとして、家族は300万フランの賠償を要求している。6月にはサン・ナゼール市の健康保険金庫が、Seitaを告訴したばかりでもあり、12月の判決が待たれる。 ●ラリタさんは”奴隷”だった 今年1月にインド大使館配属の外交官一家に連れられてパリにやってきたラリタさん (推定17歳) は、毎日朝の6時から真夜中まで家事や子供の世話を押しつけられ、暴力をふるわれていたが、9月5日、外交官の家を脱出、15区の通りをさまよっているところを保護された。その後病院の調べで、性器周辺にナイフあるいはメスのような刃物による傷が見つかり、パリ検察局は20日、病院の再検査の結果を待ちながら捜査に乗り出した。 ●ミシュラン社の従業員削減声明 9月8日、タイヤの製造会社ミシュラン社のエドゥアール・ミシュラン社長は、この半年間で黒字が19億フラン増加したと発表すると同時に、生産効率20%増を目指し、3年間で欧州工場の従業員7500人 (全従業員の10%に当たる)を削減する予定であると声明。翌日ミシュラン社の株価は12.5%上昇。フランスの経団連に当たるMedefのセリエール総裁は、「多くの企業が年3%の人員削減をおこなっていて、驚くべきことではない」とこの決定を支持。13日、France 2 での記者会見でジョスパン首相は、「この決定はショッキングであるが、まだ本決まりになったわけではない。(…)組合の動員を待ちたい。政府がすべてを解決できない」と発言。ロアンヌ市の工場では16日から18日にかけて70 %以上 (組合の発表)がスト。21日には、クレルモン・フェラン市で3000人以上の従業員がデモをし「ミシュラン首切り、ジョスパン共犯 」などというシュプレヒコールが繰り返された。 ●成功とはいえなかったノーカーデー 9月22日、昨年に続いて66都市で、都市中心部への車の乗り入れを禁止する “journee sans voitures”。イル・ド・フランス地方を例にとると、中心部でも車は5%減っただけで、逆に周辺部ではひどい交通渋滞となり、大気汚染も悪化した。各大臣は、徒歩、自転車、電気自動車などで登庁してアピールしていたが、市民の間では、何よりも交通機関の改善の声が強かった。 Share on : Recommandé:おすすめ記事 11月21日の国鉄スト情報。 中学校教員殺害事件の公判が始まる。 前代未聞の〈マザン事件〉裁判始まる。 トラン・トゥ・ニャーさんの闘い − フランスで枯葉剤訴訟。 人気コメディアンの解雇と、揺れるメディアの自由。 広島・長崎の原爆語り継ぐ4日間、トゥールで開催。