●セルビア空爆とフランスの立場
3月28日、NATO軍によるセルビア空爆は第2段階に入り激しさを増しているが、フランス軍のミラージュやシュペール エタンダール機も作戦に加わり、NATO軍全体の10%の戦力になっている。
4月2日から5日にかけてのIfopの世論調査によれば、フランス人の70%が虐殺行為を中止させるための空爆は正当であるとしている。政界も、「米国がリーダーシップを握るNATO軍」に批判的な共産党を除いては、保守・革新の足並みが揃い、空爆の必然性を認めている。中でも緑の党は「地上軍を投入しないことは、ミロシェビッチ大統領の民族浄化を認めること」と、一歩進んだ声明を出した。
国連難民高等弁務官事務所によれば、ユーゴ治安部隊に追われて、アルバニア、モンテネグロ、マケドニアに流出したアルバニア系住民は50万人に達したとみられている。この難民を受け入れることに関し、「コソボに帰還することが第一」と消極的だったジョスパン首相も、8日、受け入れを希望するフランス人向けの専用電話を設置したとテレビで発表。3時間で11万件以上の電話があった。
●EU の農業政策、当分は継続
EU議長国ドイツの首都ベルリンで開かれたEU首脳特別会議は、3月26日早朝、2006年までのEU予算やPAC (共通農業政策) 改革に関してようやく合意に達した。農業国のフランスは、農業への援助額を1999年の水準に凍結する、乳製品市場の改革を2006年まで延期する、穀物レートの値下げを15%に抑える、などの要求を通し、シラク大統領は「納得のいく合意」と発言。
●生乳チーズ業者ピンチ
3月に “Le Petit” 印のカマンベールのごく一部から、妊婦や高齢者に危険なリステリア菌が発見されて商品回収になって以来、カマンベールだけでなく、それ以外の生乳チーズも売れ行きが50%ほど落ち、130年続いた “Le Petit” 印のカマンベールは生き残れるかどうかの瀬戸際に立たされている。フランスやドイツではグラムあたり100までのリステリア菌が認められているが、リステリア菌を発見したベルギーの研究所からは正確な数字は伝えられていない。
●ルーヴル美術館のピラミッド
ルーヴル美術館入口のピラミッド (菱形と三角形の純透明特殊ガラス793枚張り、高さ21メートル)が、この4月で10歳の誕生日を迎えた。建設当初は景観をそこなうという批判もあったが、今では「モナリザ」と並ぶルーヴル美術館のシンボルになり、年間590万人、一日約2万人の入場者でごった返している。ここで働いている人たちの嘆きは、ラッシュ時には113デシベルに達する騒音だ。
●好天に恵まれた「パリ – ルーベ」
4月11日、春を告げる「パリ- ルーベ」自転車ロードレースで、イタリアのアンドレア・タフィ選手 (33) が初優勝。今年も全長273kmのうち51kmが舗石路という難コースだったが、名物の雨、風、泥、埃のない好天に恵まれた。
●マルスピラミ勝訴
ベルギーの漫画「スピルー」に登場するナガ~イしっぽを持ったマルスピラミは子供たちに大人気。それに目をつけたディズニー社は、1990年、この主人公をテレビ化し関連キャラクター商品を発売、毎年200万ドルを版権としてマルス社に払うという専属契約を結んだ。ところがこのテレビ化が実現されなかったため、マルス社は告訴。サンフランシスコの裁判所はディズニー社に930万フランの支払いを命じた。
97年度移民人口の増加102 417人* 前年比+35%(その内19 000人は、97年の内務相
通達で滞在が許可された元不法滞在者)116 194人 帰化した外国人14 000人 国外強制退去者21 416人 亡命申請者 (83%不許可)*そのうち女性は32.6%。第一次産業への移民が減り第三次産業への有資格の外国人が増加。
(*99/3/30日発表の雇用連帯省人口・移民局報告)