CGT (労働総同盟) の新書記長に選ばれた。
“Lorsque des responsables syndicaux ne peuvent plus se serrer la main, c’est le patronat qui se frotteles siennes.”
2月5日、CGT(労働総同盟—共産党系組合)大会で、「提案のできる組合へ」という新しい流れを代表するベルナール・ティボーさんが新書記長に選ばれた。長髪で柔和な笑顔が若々しい40歳。15歳からフランス国鉄で働き、共産党に加盟することなくCGTで組合活動を続けてきた。95年末の大ストライキでは、国鉄組合の押しも押されぬリーダーとして労使交渉のトップに立ち、その説得力ある発言はマスコミでも注目された。
今度の大会では「組合の責任者たちが握手できなくなると、喜んで揉み手をするのは経営者たち」と発言し、99年中にCES(ヨーロッパ労働組合連合)に加盟するだけでなく、常に対立を繰り返していた社会党系のCFDT(フランス民主主義労働同盟)とも歩調を合わせて闘うことを説いた。大会最終日に招待されたCFDT代表ニコル・ノタさんへの組合員の反応が懸念されていたが、総立ちの拍手喝采で歓迎、ティボー路線への厚い信頼を表した。ティボーさん、当分好きな釣りをする時間がなくなりそうだ。
(真)