OVNI 432 : 1999/3/1 N° 432 1999-03-01 ●原発の人気衰えるフランス電力公社の最近の調査によれば、原発政策推進に賛成の人は12%から7%に落ちた。73%が新しい原発の建設に反対し、17%は既存の原発も閉鎖すべきとし、61%は原発に代わるエネルギー開発を優先しなければならない、と答えている。●電気を切られて死亡ニース郊外に住むアメッド・アジミさん(69)は、呼吸困難のため自宅治療を受けていたが、2月10日、料金未払いのために電気が切られ、呼吸補助器が動かなくなり死亡した。●回教に従ったスカーフ禁止2月11日、オルヌ県のフレール町の中学校で、回教に従ってチャドールと呼ばれるスカーフをかぶって登校している女子中学生二人が退学処分になった。行政的裁断の最高機関Conseil d’Etatが、チャドールの着用を認めた前例があるので、公式には体育の授業に数回欠席したことが理由。なお、体育教師がその中学生の一人を罵倒したという理由で訴えられている。また、同中学校ではカトリックのクラブが認められていて、回教に対する差別という声も上がっている。●”フォンテーヌブロー婚約者”殺害事件1988年11月31日、散歩中のソフィー・ヴァンダムさんとジル・ノデさん(ともに25歳)がフォンテーヌブローの森の中で射殺された事件の捜査が、10年の歳月にもかかわらず執拗に続けられていたが、2月11日、密猟者3人が逮捕された。そのうちの一人、現モンペリエ大学法学部学生が殺人を認めたが、2日後にその自供をひるがえした。●雪崩の被害大2月12日、サヴォワ県でゲレンデ外でスキーをしていた5人が雪崩のために死亡。翌日、隣のオート・サヴォワ県の警視総監は、ゲレンデ以外でのスキーを禁止し、違反者は900フランまでの罰金という条例を出した。2月の休暇に入ってからもアルプスを中心に大雪が降り続き、スイスやオーストリアでは雪崩のために数十人が死亡。フランスでも雪崩の危険度が最高の5にまで達し、ホテルの予約取り消しが相続いた。●ココリコ!ボブスレー!2月14日、コルチナ・ダンペッツオで開催されたボブスレー世界選手権の4人乗り種目で、ブルーノ・マンジョンが率いるフランスチームが初優勝。●ドラクロワの大作日本へ 2月17日、フランス共和国を象徴するドラクロワの国宝級大作 “la Liberte guidant le peuple”が、振動防止の特別ケースに収納され、特別仕立てのエアバス “ベルガ”機に乗って、日本に向かって飛び立った。”ベルガ”機の表面は、この名作のコピーが描かれているが、湾岸を経由するときは、裸の胸が隠されることになる。これほどの歴史的作品がルーブル美術館から出るのは、1974年に日本で展示された「モナリザ」以来のこと。●ブリュッセルでフランス農民大暴れ2月22日から、EU15カ国の農相・経済相がブリュッセルに集まり、PAC(共通農業政策)の改革と2006年までの予算をめぐる討議が始まった。議論の焦点は、EU予算の約半分に当たる415億ユーロに達する農業部門での過剰な出費。ドイツなどが補助金を抑える提案を出すと予想され、補助金の削減を恐れる、主にフランスからの農業従事者約4万人がデモを繰り広げ、機動隊と激しく衝突した。 Share on : Recommandé:おすすめ記事 11月21日の国鉄スト情報。 中学校教員殺害事件の公判が始まる。 前代未聞の〈マザン事件〉裁判始まる。 トラン・トゥ・ニャーさんの闘い − フランスで枯葉剤訴訟。 人気コメディアンの解雇と、揺れるメディアの自由。 広島・長崎の原爆語り継ぐ4日間、トゥールで開催。